
今、世の中ではコーチになりたい、コーチング業界に転職したいという人が増えています。
コーチングによって人の能力を引き出したり、生産性をあげることによって人を輝かしい未来に導ける仕事は確かに魅力的に感じますし、仕事としてのやりがいや誇りを感じる活動でもありますね。
筆者も人の気持ちに寄り添い、人生を切り拓いていく活動をサポートしたいという想いを胸にコーチに転職をしました。
コーチング業界は市場は大きくなっているものの、他の業界、業種に比べると非常に競争が高く、格差が激しい世界です。
プロコーチになりたい人は多くいますが、コーチとして生計を立てられている人はほんの一握りです。
筆者もコーチに転職してからも2年近くは生計を立てるのも苦しい状態が続きました。
そこで本記事ではプロコーチとして活動している筆者が
- コーチング業界に転職する前に考えること
- コーチング業界への転職をおすすめできる人とできない人
などについて解説していきます。
目次
コーチング業界に転職する前に考えたいこと
コーチング業界に転職したいのであれば以下の点を考慮することをおすすめします。
・コーチング業界のイメージ
・独立するか、勤め先を探すか
それぞれ解説していきます。
なぜコーチング業界に転職したいのか
なによりも最初に考えるべきことは自分がなぜコーチング業界に転職したいのか?という理由です。
この理由を改めて見つめ直し、整理するだけでもコーチング業界への転職に向けての活動方針が大きく変わってきます。
コーチング業界に転職する理由が
- なんとなく人の役に立ちたい
- うまくいけば稼げそうだから
- コミュニケーション能力が身につきそうだから
といったような抽象度が高く、具体的でない場合はもう少し深く検討するか、他業種も検討することをオススメします。
なぜなら、冒頭でお伝えしたようにコーチング業界は格差が激しく、生き残ることが難しい世界だからです。
この点は詳しく後述します。
『自分の理想の未来を達成する為にはコーチング業界しかありえない!』という確信を持てるぐらいになれたらコーチング業界への転職をおすすめできます。
コーチング業界のイメージ
コーチング業界に転職する前に知っておくことをおすすめするのが、コーチング業界のイメージです。
日本の市場全体で見るとコーチングはまだまだ認知度が低く、業界のブランドイメージが確立していない世界です。
これがどういうことかというと世の中にはコーチングの存在や価値を理解していない人が沢山いるということです。
したがってこれからコーチング業界に転職する人はコーチングの価値を可能性を世の中に広め、新規開拓していく精神も求められると筆者は考えます。
そして、コーチング業界の特質的なところですが、コーチングの定義ややり方、効果もそのコーチやコーチングサービスを提供している組織によって様々です。
外側からみれば、不確定的なことが多い業界なので少なからず怪しい、胡散臭いイメージを持たれているのがコーチング業界の現状です。
詳しくは以下の記事で解説しています。
独立するか、勤め先を探すか
コーチング業界に転職する意思が固まっているのであれば、コーチとして独立するか、コーチとしての勤め先を探すかどちらかを決めなければなりません。
どちらのパターンにもメリット、デメリットがありますが、どちらにもいえることは転職難易度が非常に高いことです。
筆者は独立からスタートし、外部契約コーチとして企業に雇われることも経験しましたがそれぞれ難易度を感じるポイントが違っていました。
コーチとして独立する場合、クライアントの集客に悩むことが圧倒的に多いです。
世の中の独立したコーチの9割以上はクライアントの集客に悩みます。
私の独立の失敗談や独立にあたっての考え方などは以下の記事で解説しています。
また正社員などでコーチングサービスを展開している企業に務める場合、求人倍率が低く、面接をクリアして実際に働き始めるまでに高いハードルがあります。
こちらも詳しくは以下の記事で解説しています。
コーチング業界に転職して生き残る人
ここからは筆者がコーチング業界での経験と色々なプロコーチに会い、交流していくなかで生き残るコーチと生き残れないコーチの違いをお伝えしていきます。
コーチング業界で生き残り続けているコーチの共通点は筆者の経験上、以下の点があげられます。
・高いホスピタリティを持っている
・あくなき向上心がある
それぞれ解説していきます。
クライアントファーストである
コーチにとってなによりも重要なマインドががクライアント(コーチングを受けている顧客)を最優先に考えることです。
筆者はクライアントとしてコーチングを多く受け、多くのコーチと交流するなかで「このコーチのコーチングを受けたいな」「このコーチと永く付き合っていきたいな」と想うコーチは全てクライアントを最優先に考えるコーチでした。
人対人のコミュニケーションを主体とするサービスでは当たり前といえば当たり前なのですが、特にコーチング業界に対しては『人に対する想いやりの精神』がビジネスの業績に顕著に出る仕事です。
クライアントを家族のように想い、責任を持って人生に寄り添うことがコーチとして求められる資質ではないでしょうか。
高いホスピタリティを持っている
クライアントファーストの精神と重なるところですが、コーチング業界でずっと生き残っているコーチは高いホスピタリティを持っています。
これはコーチングのクライアントだけでなく、そのコーチに関わる全ての人に対してそうです。
見返りを求めるなく、与え続けるギバー精神が求められます。
コーチングの仕事は人と人の信頼ある繋がりも重要だからです。
コーチング業界の玄人にもなると、人からの紹介だけでコーチングの申し込みが絶えないコーチも多くいます。
あくなき向上心がある
コーチング業界でずっと生き残っているコーチは成長意欲に歯止めがありません。
理由としては、先述したクライアントファーストの精神があるからです。
クライアントの可能性をより拓くためにはコーチ自身がよりコーチングスキルを磨いたり、知見や経験を深めたりしないといけないからです。
なかではコーチングの仕事で出た利益は全てコーチ自身がさらなる質の高いコーチングを提供する為の自己投資に使い、クライアントに還元するという考えのコーチもいます。
コーチング業界に転職して生き残れない人
筆者が考えるコーチング業界で生き残れない人は先述した『コーチング業界で生き残る人』の逆のマインドや傾向がある人です。
具体的には
(クライアントの都合ではなく、コーチの都合を優先して考える)
・ホスピタリティが感じられない
(人への対応がおざなりになっていたり、ぞんざいな人)
・成長意欲が薄い
(今の現状で満足してしまうコーチ)
筆者の経験上、上記の要素があてはまったコーチは利益を重視するビジネスライクな印象が強く、クライアントとしても同業としても信頼にかけ、関わっていきたいとは思えないコーチでした。
まとめ・コーチング業界に転職するなら長期的な視点を持つ
コーチング業界への転職にあたって筆者なりの経験談などをお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
コーチング業界への転職にあたって、内面の葛藤やいろいろな分野の人からいろいろな意見があるかと思います。
本記事で筆者にお伝えしたかったことは、コーチング業界で活動していきたいなら長期的視点を持つことをオススメしたかったのです。
貢献意欲がある人ならコーチは間違いなく誇りとやりがいを持てる仕事です。
しかし、貢献意欲のある全ての人が生き残れる業界でもないことも事実です。
コーチング業界に転職するなら、改めて長期的視点を持ち、あらゆる可能性を検討することをオススメします。