最近はコーチングで独立したいという人が増えており、私の元にも相談にくる人が増えています。
コーチング関連の本やコーチ養成機関も増えていますし、コーチングという仕事の性質をみると今の世の中には求められている仕事なんでしょう。
コーチによっては、一回のコーチング契約で数十万〜数百万、上をみれば数千万という非常に高価な契約を取るコーチもいるので夢のある世界です。
さらにクライアントの人生に寄り添ったり、目標達成をサポート、貢献できるコーチという職業は一見、魅力のある職業に思えるかもしれません。
しかし、残念ながら現実はそうそう甘くありません。
世のなかの『コーチ』『〇〇コーチ』と名乗っている人の95%以上はコーチングの仕事だけで生計をたてるどころか、体験セッションにすら集客できていないのです。
だから、早々にコーチとしてのキャリアを諦めるか、別の仕事と掛け持ちしながらSNSやブログで情報発信したりして細々と活動するコーチがほとんどです。
私も数年、この苦しくも忍耐の必要な時期を経験し、長いトンネルを抜けてようやくコーチとして生計をたてられるようになりました。
この記事ではこれからコーチで独立しようという人の為に私のコーチング独立の失敗談を語っていこうと思います。
目次
キャリアチェンジからのコーチング業スタート
私は個人事業主として独立して最初のキャリアがコーチではありませんでした。
セラピスト(リラクゼーション業)、カウンセラーというキャリアを経てコーチになったのです。
私がラッキーだったのがこの前職の経験があったことです。
なぜかというと、コーチという職業は並大抵の努力じゃ食っていけないということがある程度予測出来ていたからです。
- セラピスト
- カウンセラー
- コーチ
この3つの職業に共通することは目に見えないサービスを売っているということです。
脳科学的に人間が何かを判断する際、目から入る情報を参考にします。
これがどういうことかというと、視覚的にサービスの価値を伝えることが出来ないと
それだけでもビジネスとして大きな障害になるのです。
コンビニやスーパー、百貨店などでお店で売っている商品などは実際に見て、品質情報などをチェックすることが出来ますが
コーチングというサービスは顧客視点からみて、その判断の見分けがしづらいのです。
つまり、自分のコーチングが信頼できるサービスなのかが顧客視点では理解されづらいということです。
コーチング資格を取ればなんとかなる?
多くのコーチ志望者が勘違いしてしまうのがコーチング資格を取ればなんとかなると思っていることです。
結論をいうと、コーチング資格をとってもすぐにクライアント集客ができるわけではありません。
コーチング資格を取ることのメリットはこの記事で解説しています。
コーチングの資格はあくまで、そのコーチング資格を発行する団体があなたはプロコーチとしての活動できる基準をクリアしていますよと言っているにすぎないのです。
つまり、コーチとしての一定の実力を保証するだけのものであって、コーチとして食っていけることを保証しているのではないのです。
ここが多くのコーチ志望者が盲点になるポイントです。
私のコーチ養成講座の失敗談
私はいくつかのコーチング関連の資格を取りましたが、今思えば非常に遠回りしていたと思っています。
最後に受けたコーチ養成講座なんて、求めているニーズが合わなくて苦い想いをしました。
では、私はなぜいくつもコーチ養成講座に通ったのかというと、それしか手段が思いつかなかったからです。
一定の実績と権威のあるコーチの元で学べばなんとかコーチとしてのキャリアを開拓できるのではないかと思っていました。
他にも周りに同じ目的で頑張っているコーチ志望者仲間がいるから、モチベーションがあがったり、繋がりがあるから安心するというところがありました。
しかし、今思えばこれは大きな勘違いでした。
なぜなら、私を含め同期の仲間でコーチング講座を経て生計をたてられた人はいないからです。
コーチングは良い情報発信をすればなんとかなる?
コーチングの集客の為に、大抵の人がSNSやブログで情報発信をします。
この戦略は間違っていませんが、ほとんどのコーチは集客できていません。
私も一時期は毎日のように情報発信していましたが、年単位で発信し続けても全く集客に繋がりませんでした。
なぜかというと、自分ごとを発信していたからです。
自己啓発的な発信やコーチング理論の解説などを発信をしても反応があるのはセミナーで出会った知人やコーチ仲間ぐらいです。
そういう人達から、いいねやコメントはついても、集客には結びつきません。
誰かから興味を持たれることはあっても、お金と時間を投資してこの人のコーチングを受けたいなんて思われないのです。
けれど、いいねやコメントがあるからどこかでうまくいくんじゃないかと勘違いしてしまうのです。
どこかでうまくいくに違いないと自分をごまかして惰性で発信しているに過ぎません。
コーチングは営業し続ければなんとかなる?
情報発信で挫折した後に取った戦略は、イベントなどの出会いの場に赴いて営業することです。
コーチングに興味がありそうな人とアポを取り、プレゼン資料を用意して対面営業をし続けるのです。
先に結論をいえばこれは初めて成果が出ました。
私のコーチングの価値を理解し、お金を出してコーチング契約してもよいとい人が現れ始めたのです。
はじめてコーチング契約を取った時にはそれはもう、歓喜しました。
しかし、残念ながらこの戦略も長くは続きませんでした。
理由は採算が合わなくなったことです。
対面営業を続けるにはお金と時間が必要です。
当時の私は、他の仕事を掛け持ちしながらなんとか食いつないでいたという状況なので、なかなか営業活動にかける予算と時間を確保できなかったのです。
さらに、コーチングに興味、関心がある人はなかなかいませんから、コーチングの価値を伝えるのに何度もアポイントを重ねる必要がありました。
そうなると、コーチング契約で得られる利益よりも、維持費や営業活動のコストが大きくなってくるのです。
資金と時間に余裕があれば建設的な戦略だと思いましたが、私には対面営業の戦略は合いませんでした。
結局、どうやったらコーチング業はうまくいくの?
これまでの失敗談から私がお伝えしたかったことはコーチング業はめちゃくちゃ集客が大変な職業ということです。
詳しくは省きますが私が集客できるようになったのは次の2つを実践したからです。
・ライターとしてマーケティング事業のプロジェクトにいくつか関わった
以上の2点です。
結局私に足りなかったのは手法ではなく、顧客の目線にたった視点と基本的なマーケティング技術だったのです。
つまり、いかにクライアントにコーチングをすることばかり考えてもクライアントは集まらないということです。
集客できないうちはコーチングスキルを高めるより、マーケティングスキルを高めた方が良いです。
そしてコーチ養成講座に通うくらいであれば、クライアントとしてコーチングを体験し、クライアントの気持ちを理解することがよっぽど集客に繋がります。