コーチとして活動をし始めた人が一度は考えるのが、コーチングのバイトを始め、求人を探すことです。
プロコーチとして活動し始めのはコーチとして実績もないし、収入を得ながらコーチングの経験が積めるバイトや求人があったら魅力的に感じるでしょう。
しかし、先に結論をいうとバイトであれ、正社員であれ、業務提携であれ、コーチとして雇われるという選択肢はかなりシビアな道程です。
筆者はプロコーチとして活動してきて、様々な求人に応募してきましたが、そのほとんどはうまくいかないものでした。
そこで本記事では
- コーチングの求人やバイトの実態や失敗談
- コーチとして雇われる為の考え方
- 筆者が雇われコーチとして業務提携を結んだ話
などを紹介していきます。
目次
コーチングの求人やバイトはあるのか?
コーチングの求人はあるかないかと言われれば、あります。
但し、筆者が把握した限りですとほとんどが、正社員での募集です。
バイトに関してはほぼ皆無といっていいほど募集はありません。
また『英語コーチング』や『教育コーチング』など、コーチングという名称を使ってのバイトの募集も見かけます。
これらはコーチング以外の専門性を求められたり、実際の業務内容を把握すると純粋なコーチングの哲学と相違することもあるのでコーチとしてコーチングの実績やキャリアを積むうえでは勤め先の候補として推薦できません。
コーチング未経験でも働ける求人はあるのか?
それでは未経験から正社員で働くことを考えてみるか、と思う人もいるでしょうがこちらもかなり険しい道程だと言わざるを得ません。
理由としては
- 求人倍率が低い
- ビジネスの経歴や実績を求められる
- コーチング以外の専門性を求められる
といったことがあげられます。
上記のうち、軽視されがちなのがコーチングの求人倍率が低い(求職者の数に対して募集している企業の数が少ない)ことです。
つまり、コーチとして働きたい人は多いけど、コーチを求めている企業は圧倒的に少ないのです。
となると、企業側からすれば多くのコーチが求人に応募してくるなかで、コーチング未経験者よりも経験者を選んだ方が組織にとってメリットがあると判断されます。
経験もなく、コーチングの実力が分からないコーチを雇っても企業側にとってリスクしかないからです。
筆者もコーチとして活動を始めた時はいくつかのコーチ募集の求人に応募してみましたがどれも落ちました。
求人から雇われるコーチになるには?
雇われるコーチになるには、一般的な就職対策と同じで雇い主側が求めるコーチにならなければなりません。
つまり、雇い主にとっての利益をあげられる可能性が高いことをアピールできなくてはいけません。
自分のコーチングが雇い主にとってどのような成果をもたらすのか、例えばビジネスシーンだと
・組織内のチームビルディング力向上に貢献する
・管理職や経営者クラスの相談役になり、マネジメントに貢献する
などコーチングによってどのような利益をあげられるのかを具体的にアピールしなければなりません。
したがって、コーチが雇い主側の問題やニーズを考慮し、それらを解決できる提案力が求められてきます。
コーチングはエビデンスを伝えづらい
コーチングの採用難易度を上げているのは、コーチングのエビデンス、雇い主側がコーチを雇うことによってどのような肯定的な結果に繋がるのか想像しづらいことです。
例えば、プログラマーやデザイナーを雇うとなると、応募者のポートフォリオ(過去に作成した成果物をまとめたもの)を提出すれば雇い主側はおおよその成果と実力を伺い知ることができます。
しかし、コーチングはそのような具体的な目に見える形の成果物を出せるわけでもありません。
せいぜい面接時にコーチングの実力を審査する基準に上げられるものとすれば
- 経歴
- 今までコーチとしての担当したクライアントの人数
- 担当したクライアントがどのような成果を出したか
などぐらいしかアピールポイントがありません。
コーチング資格はアピールポイントになるか?
また、コーチングの資格もアピールポイントになるか?と言われればそれは雇い主側がそのコーチング資格についてどれくらい認知、関心を示しているかによって異なってきます。
雇い主側がコーチングに関してあまり興味、関心が深くない場合、例え世界的に有名なコーチング資格を保有していてもあまりよいアピールポイントになりません。
しかし、コーチを雇うことを検討しているからには雇い主側もある程度、コーチングに関しての知識が深まっている人もいるのでアピールポイントになる場合もあります。
下記の記事はコーチング業界において著名な資格を紹介しています。
私が外部コーチとして雇われた経験談
ここからは私がはじめて業務委託で外部コーチとして雇われた時の体験談を参考例として紹介します。
どのような経緯でコーチとして雇われることになったのか
きっかけは私が法人向け、組織向けのコーチング実績を積みたいと思って色々検索エンジンでざっくばらんにコーチ募集の求人を調べたことがきっかけでした。
とある求人募集が私のなかでヒットしたのでオンライン上の受付フォームで面接を応募し、
翌日には企業側から返信がきて、即時面接となりました。
面接はどのような内容だったのか?
面接時、ラッキーだったのが応募した企業の採用担当者が私の名前で当サイト(Tamano Takashi.com)を発見し、予め見てもらっていたことです。
当サイトには私の経歴やコーチングの保有資格、クライアントの感想やブログ記事を通してのコーチングの専門性など審査する側にとって参考になるポイントがあったのです。
ここが大きなアピールポイントになりました。
採用担当者とはコーチングの考え方や採用側がどのようなコーチを求めているのか?といった話がほとんどで審査というよりかは入社説明会のような内容でした。
面接による審査はスムーズにクリアできたのですが、その先にとても高いハードルがありました。
コーチングの実力チェックにはどのような審査があったか?
ここから実際に雇われコーチとしてデビューするまで約半年間かかりました。
なぜかというと雇われ先のコーチングサービスの内容を取得する為に約4ヶ月の研修クラスを受けました。
その後、研修で教わったことがサービスとして提供できるか審査する為、実技テストとしてクライアント5人とコーチングセッションをおこない、その様子をzoomで録画し、審査資料として提出し、ようやく合格ラインに到達し、コーチとして雇われることになりました。
この半年間の間、報酬はなく、ただコーチデビューを目指して頑張る忍耐の日々が続きました。
こうしてようやく、私はコーチングのキャリアとして新たな一歩を踏み出すことが出来ました。
上記はあくまで一例であり、全てのコーチング企業がこのような審査基準を設けているわけではありませんので、あくまで一例として参考ください。