コーチングを学んでいたり、プロコーチへの転職を考えている人はコーチングを本職の仕事として収入をたてていくことが出来るか疑問に思うのではないでしょうか。
ネットなどではプロコーチの仕事内容や収入について非常に華やかな印象を受ける情報が多々あります。
『ひとつのコーチング契約で数十万円以上の収入が得られる』とか『人気コーチになって年収が数千万円を超えた』などといったものです。
しかし、どの仕事もそうであるように現実はそう甘いものではありません。
そこで本記事では
- コーチングの仕事の内容
- コーチングを仕事にする為に必要なこと
- コーチングで生計をたてる為の具体的なステップ
などを解説していきます。
プロコーチとしての向いてる人の特徴や適性についてはこちらの記事で紹介しています。
目次
コーチングの仕事内容は具体的にどういったもの?
コーチングの仕事内容は大きく分けると
・講師・講演活動
・企業への人材育成・研修
などがあげられます。
こちらも詳しく解説していきます。
マンツーマンのパーソナルコーチング
コーチの仕事の大部分を占めるのがマンツーマンのパーソナルコーチングです。
コーチはクライアントと一定の期間コーチング契約を結びます。
そしてホテルラウンジなどの特定の場所、またはスカイプなどのオンラインチャットで一対一のコーチングセッションをおこないます。
セッションは月に1回〜3回前後の周期でおこなうコーチが多いです。
セッションの方針はコーチによって異なりますが、基本的にコーチはクライアントの望んでいる結果や目標を実現させることをコミュニケーションのなかでサポートしていきます。
- 目標を具体化し、計画を作成する
- 傾聴や質問などによってクライアントの気づきや自発性を促進する
- 特定のワークをおこなう
などセッション中におこなうことはコーチによってアプローチは異なります。
また、セッション期間中はメールや電話での相談などセッション外でのサポートもおこないます。
講師・講演活動
活動の範囲が広がってくると講師、講演活動もしているコーチもいます。
講師活動は大きく分けて
- プロコーチを育成する、もしくはコーチングスキルを伝える講座
- コミュニケーションやマネジメントなどのコーチングスキルを活かした講座
の2パターンがあります。
特に『プロコーチを目指したいという人』は多いのでコーチ養成講座は需要があります。
『コーチングセッションの仕事』より『コーチングを教える仕事』が多いコーチも少なくありません。
ある程度の実績や影響力のあるコーチには施設や特定の団体などから講演依頼がくることもあります。
企業への人材育成・研修
エグゼクティブコーチングなどで企業の社長など向けにコーチングをおこなっているコーチは人材育成などの企業からコーチングを依頼されることがあります。
企業内でどう貢献していくかはコーチによって異なりますが
- マネージャーなどの上層部に対するコーチング
- 社員の向けのグループコーチングや研修講師
などを担当することがよくある例です。
コーチングを仕事にする為に必要な条件は?
コーチングを仕事にするにあたって絶対的に必要な条件はありません。
医者や弁護士のような業務独占資格(仕事にするにあたっての必要な資格)がないからです。
だから極論をいえば誰でも『プロコーチ』と名乗っても良いのです。
しかし、だからといって『プロとして生計をたてられるコーチ』にすぐなれるかというのは全くの別問題です。
コーチングで生計をたてていく為に必要な条件
プロコーチとして生計をたてていく為には
・コーチングを受けたい人を集客するスキル
・自分のコーチングを価値を伝えるスキル
といった要素が必要になります。
それぞれ解説していきます。
クライアントの悩みや欲求が解決できるコーチングスキル
プロコーチとして生計をたてていくのであればまずはクライアントの悩みや欲求を解決できるコーチングスキルが必要です。
クライアントの悩みや欲求が解決できるスキルとは具体的にはクライアント欲する理想の状態とのギャップを埋めるものです。
といったような『理想の状態に対する障害』を取り除いてあげることによってクライアントは満足します。
コーチングというサービスの性質上、コーチがおこなうことは『クライアントが主体的に問題を解決できる状態』にしてあげることです。
- 問題解決への気づきを与える
- 理想の状態へ積極的に行動できるマインドの状態に変える
などクライアントの状況やニーズにあわせて的確なセッションをおこなうコーチングスキルが求められてきます。
コーチングを受けたい人を集客するスキル
クライアントを満足させるスキルぐらい重要なのがコーチングを受けたい人を集めるスキルです。
素晴らしいコーチングスキルを身につけてもこの『集客するステップ』でほとんどのコーチが挫折します。
なぜかというと
- 日本においてのコーチングの需要があまりない
- コーチングを受けるメリットが理解されづらい
- セールスやマーケティングのスキルを学ぶ必要がある
といった点が大きな要因であることが多いです。
『集客できるコーチ』はそれぞれ独自の集客方法を持っています。
- 交流会やイベントなどに参加して営業する
- クライアントにコーチングを受けたい人を紹介してもらう
- ブログやSNSなどで情報発信する
などが代表的なパターンです。
自分にとっての得意な集客方法がわかればプロコーチとして活動していくにあたって非常に強味になります。
私の苦々しい集客失敗談については以下の記事でもお伝えしています。
自分のコーチングを価値を伝えるスキル
自分のコーチングの価値を伝えるスキルも非常に重要なスキルです。
なぜなら先述したように日本においてコーチングの需要が非常に乏しいからです。
例えば、お腹が減ったらコンビニに行って軽食を買うか、飲食店に行ったりしますよね。
身体のどこかが調子が悪かったら病院で医師の診断を受けますよね。
これらの需要と同じくらい日常で過ごしていて『コーチングを受ける必要があるな』という場面
が全くないのです。
つまり、クライアントになってくれそうな人にコーチングの必要性を理解してもらう必要があります。
- コーチングを受けることによってどんな変化やメリットがあるか
- クライアントが時間とお金を投資する価値があると思える要素があるか
- 自分のコーチとしての強味(専門性や実績など)があるか
などを的確に伝えなければなりません。
そうなると前述したようにセールスやマーケティングなどのスキルが必要になってきます。