
誰しも悪いと自覚しつつもなかなかやめられないという悪い習慣をひとつは持っているのではないのでしょうか。
代表的なものだと
・衝動買い
・ギャンブル
・タバコ
・夜更かし
などなど健康状態や人間関係などに悪影響を及ぼしそうなものです。
実際は必要以上に惰性的に悪い習慣を続けてしまって悩んでいる人が多いですよね。
そこで本記事では
- なぜ悪い習慣がやめられないのか
- 悪い習慣を断ち切るための具体的なステップ
などを解説していきます。
目次
そもそも悪い習慣とは
悪い習慣とは短期的には快楽を得られるが長期的には損失や痛みが伴う可能性が高いものです。
つまり、『一時はポジティブになれるがあとで苦労する可能性があるもの』ともいえます。
たとえば暴飲暴食の場合、食事をしているときは開放感やストレス発散などのポジティブな気持ちになれます。
しかし、食事のあとには内臓に負担をかけて胃腸の調子が悪くなります。
もっと長期的にみると高血圧や糖尿病などの命のリスクを高める疾患にも繋がります。
このように悪い習慣とは短期的に小さな幸福を得られるが長期的に大きな不幸を招く可能性が高いものを言います。
なぜ悪い習慣が定着してしまうのか
なぜ悪い習慣が定着してしまうのかというと悪い習慣によって『潜在的ニーズ』が満たされるからです。
潜在的ニーズとは無意識的に求める欲求のことです。
人が無意識的に求めているのは『枯渇している感情』です。
これらの感情は大きく分けて以下の6つに分けることできます。
・不安定感(刺激を求める感覚)
・自己重要感
・愛と繋がり
・成長
・貢献
これらのニーズについては以下の記事で解説しています。
シックスヒューマンニーズとは?人が潜在的に持つ6つのニーズを解説
習慣は無意識的な欲求によって定着しやすい
定着する習慣はいずれも無意識的な感情のニーズを満たすものであるものがほとんどです。
例えば仕事に長時間集中した時にブレイクタイムとしてコーヒーを飲んだり、タバコを擦ったりしますよね。
これらはコーヒーやたばこを欲してるわけではありません。
コーヒーやたばこを利用することの刺激による不安定感が欲しいんです。
朝歯磨きをするのは『口腔内を清潔にする』のが目的ではありません。
歯磨きによって不快感を取り除いたあと安心感が欲しいんです。
幼い子供が泣きじゃくるのは泣くことによって感情表現したいわけではありません。
泣くことによって親の注意と関心を引き寄せ、愛と繋がりが欲しいんです。
仮にその手段によって『目的としている感情』を得られた場合、また同じ感情のニーズが生まれたらまた同じ手段を用いることになります。
- 不安定感を感じたいなら、コーヒーやタバコ
- 安心感を感じたいなら、歯磨き
- 愛と繋がりを感じたいなら、泣く、大声をあげる
といったふうにです。
悪い習慣を断ち切る為の具体的なステップ
悪い習慣を断ち切る為の具体的なステップは以下の手順です。
- 悪い習慣によって無意識的に満たしている感情のニーズを把握する
- 感情のニーズを満たす為に別のポジティブな手段をリストアップする
- リストアップした手段を試し、ニーズが満たされているかどうか確認する
といったステップです。
それぞれ詳しく解説していきます。
1・悪い習慣によって無意識的に満たしている感情のニーズを把握する
まず悪い習慣によって満たしている感情のニーズを把握します。
例えば暴飲暴食の場合
- お酒の刺激によって『不安定感』を得ている
- 食後の満腹感で『安心感』を感じる
といったように同じ手段でも潜在的に求めている感情は人によって異なります。
このニーズの見分け方のコツは『どんな瞬間にポジティブな感情を感じるか』です。
1人で食べている時よりもグループで食べている時の方が精神的満足感が強い場合は『愛と繋がり』感情を求めている可能性があります。
2・感情のニーズを満たす為に別のポジティブな手段をリストアップする
ステップ1で自分が無意識的に求めている感情のニーズを把握したらそのニーズを満たす為の別の手段を考えます。
そして別の手段は断ち切りたい悪い習慣よりポジティブなものを選びます。
仮に暴飲暴食で不安定感を満たしていたのなら、不安定感を得る為の別のポジティブな手段を選ぶのです。
- 食事の量を減らす代わりに味付けを変えてみたり、栄養価の高い食材に変えてみる
- 刺激的なゲームをプレイしたり、映画を観る
- 趣味としてダンスやスポーツを始める
- 今まで訪れたところのないところを訪れたり、旅行に行く
などです。
小さなアクションから大きなアクションまでリストはなるべく多くピックアップします。
3・リストアップした手段を試し、ニーズが満たされているかどうか確認する
ステップ2の段階でポジティブな手段のリストが出来たら、今度はそのリストアップした手段をひとつひとつ試してみます。
その後
- リストアップした手段によってどれくらいの感情ニーズが満たされているのか把握する
- 断ち切りたい悪い習慣に対する欲求がどれくらい下がったのか把握する
というステップで確認をおこないます。
例えば暴飲暴食で不安定感を満たしていた人がニーズを満たす別の手段としてダンスを始めたとします。
ダンスを始めたことによって不安定感が満たされた場合、暴飲暴食といった元々の悪い習慣の欲求も自然と収まってきます。
『暴飲暴食』で満たしていたニーズが『ダンス』によって補填されらからです。
またポジティブな習慣はあればあるほど悪い習慣を断ち切りやすくなります。