クライアントとしてコーチングを受けようか迷っているとき、
と思うことはありませんか?
筆者はかつてコーチングを受けるクライアント側として『コーチングを受けることの価値』に疑問を持っていました。
初めてコーチング契約を交わしてコーチング契約を終えたあとも何人かのコーチのコーチングを受けました。
その経験で理解できたことは『価値を感じるコーチング』と『価値を感じないコーチング』があったということです。
この記事ではそんな実体験から
- コーチングの価値を感じられない具体的な理由
- 価値を感じるコーチングと価値を感じないコーチングの違い
などを解説していきます。
目次
コーチングの意味を感じられないのはコーチとクライアント相互に要因がある
コーチングの意味が感じられない理由の根源はコーチ側とクライアント側双方の理解の不一致があげられます。
・クライアント側のコーチに対する理解
それぞれの認識がズレている時にコーチングの価値が伝わりづらいことがよくあります。
筆者が価値を感じられなかったコーチングはいずれも上記の結論に当てはまります。
次からはよくある『コーチ側の問題』と『クライアント側の問題』を解説していきます。
コーチングの価値が伝わらないコーチの5つの特徴
コーチングの価値が伝わらないコーチの特徴は以下の5つです。
・クライアントのニーズを理解していない
・コーチングセッションに価値があると思っている
・クライアントに対する姿勢がブレている
・傾聴が出来ていない
それぞれ詳しく解説していきます。
コーチングの価値を伝えていない
典型的な例がコーチがクライアントに自分のコーチングのどういった点に価値があるのか伝えていないという点です。
一言にコーチングといってもクライアントがコーチングの価値を感じるポイントはさまざまな点があげられます。
- コーチの経歴や実績
- コーチングの流派のブランド
- コーチ自身のブランドやパーソナリティ
- コーチングセッション以外のサービスやフォロー体制
などクライアント視点ではさまざな要素が重なってコーチングの価値を感じ、期待を持つのです。
『クライアントが自分のコーチングに何を期待してくれているのか』をしっかり把握しているとクライアントがコーチングに失望することはないはずです。
クライアントのニーズを理解していない
コーチがクライアントのニーズを理解していないのもコーチングの価値が伝わらない要因です。
大抵のクライアントはコーチングを受ける為に時間とお金と努力を投資しているわけではありません。
『コーチングを受けることによって期待できる結果』が欲しいのです。
大抵の場合、クライアントは『自分の心から欲しいと望む結果』をはっきり理解していません。
なぜなら心理学的に人は自分に対する理解や認識を1割程度しか理解することしかできないからです。
つまり、クライアントが言葉にしてコーチに要望することは、心から望んでいる結果とは異なる、もしくは断片的なものだったりするのです。
したがってコーチはクライアントが本当に望んでいることを察知し、理解する必要があります。
コーチングセッションに価値があると思っている
コーチ側によくある勘違いが『コーチングセッションに価値があると思っている』点です。
先述したように大抵のクライアントはコーチングに価値を感じるのではなく、コーチングを受けることによって期待できる結果が欲しいのです。
コーチングセッションの数や時間を増やしたり、コーチングセッションの質をあげてもそれがクライアントにとって欲しい結果に繋がらなければ意味がありません。
闇雲にセッションの量を増やしてもクライアントはセッションを受ける為のコスト(時間や金銭等)を払う必要があり、かえって逆効果になることがあります。
もちろんコーチングセッションの質や量も大切な要素ではあります。
しかし、あくまでそれはコーチングに対する直接的な価値の付属にはなりづらいということをコーチは理解する必要があります。
クライアントに対する姿勢がブレている
クライアントに対する姿勢がブレているコーチもコーチングの価値を落とすことになります。
姿勢がブレているというのはコーチがクライアントの信頼を落とす行為をすることです。
- コーチの都合でセッションの日程を変更する
- コーチ側がコーチングセッションの時間に遅れる
- メール、電話相談に対するレスポンスが遅い、明確な解答がない(相談サービスをしているコーチに限る)
- 契約時に交わしていた、もしくは期待させていることに対して行動を起こしていない
つまり、プロ意識にかけているコーチのことを指します。
コーチングの効果は『コーチとクライアントとの信頼関係』に比例して効果を発揮します。
したがってクライアントの信頼を落とすようなコーチはコーチングの価値を大きく落とします。
傾聴が出来ていない
傾聴が出来ていないコーチもコーチングの価値を大きく落とすことになります。
傾聴とはクライアントの話(問題やテーマ、目標)などに心から関心を持って耳を傾けることです。
傾聴ができていないコーチはクライアントの悩みやニーズを理解できません。
ましてや、クライアントに
と思われれば大きく信頼を落とします。
よほどコーチ側にブランドや実績がない限り、自分の話に関心を持ってくれないコーチとコミュニケーションを取ろうと思いません。
クライアントが
・目標に取り組んでいること
・得られた成果や進展
などの話がでればさも自分事のように、クライアントの関心以上に関心を持つことが重要です。
クライアント側の理解の問題
コーチングの価値を感じられないのはコーチングを受けているクライアント側にも問題がある場合があります。
代表的なものは以下の例です。
・コーチングのスタイルを理解していない
・コーチやコーチングに対する不信や不安がある
・目標にコミットしていない
・結果を早く求めている
それぞれ解説していきます。
コーチがアドバイスしてくれたり、助けてくれると思っている
コーチに具体的なアドバイスを求めていたり、助けてくれると期待するクライアントはコーチングに対して失望します。
コーチングはコンサルティングでもなければサービス業でもありません。
お金を払えば必ずコーチが目標達成させてくれるわけではないのです。
あくまでコーチの役割はクライアントが目標を達成できる能力や状態、ポテンシャルを引き出すことにあります。
大前提として受動的に誰かのアドバイスや物理的なサポートを受けるよりも、
主体的に問題や目標に対する取り組み、達成したり、解決することの方が大いに価値があるということです。
コーチングのスタイルを理解していない
クライアントがコーチングのスタイルを理解していないこともコーチングの価値を落とす要因になります。
コーチングには世界共通の定義がありません。
したがって
- コーチングの定義
- コーチングのスキルや流派
- コーチングセッションの質
- コーチング期間中のサービスやフォロー
などがそのコーチによって十人十色なのです。
したがって「コーチングって〇〇でしょ?」というように先入観を持ってコーチングを受けてしまうとコーチ側とクライアント側の認識がズレてしまいます。
コーチやコーチングに対する不満や不信がある
クライアント側がコーチやコーチングに対して不満や不信があるとコーチングはうまくいけません。
先述したようにコーチングは『コーチとクライアントの信頼関係に比例して効果を発揮する』からです。
もしコーチやコーチングに対する不安や不信があれば真っ先にコーチに伝えましょう。
経験豊富なコーチであればクライアントのそういった変化に気づきますが大抵のコーチはクライアントのネガティブな気持ちに気づけないことがあります。
お互いの成長のためにもフラストレーションを感じる点があればコーチに伝えましょう。
目標にコミットしていない
クライアント側が目標にコミットしていないとコーチングは効果を発揮しません。
目標にコミットするとは目標達成に向けて主体性と責任を持って取り組むということです。
目標にコミットしていないと
- コーチと決めた課題に取り組まない
- コーチングセッションの日程を頻繁に変える
- 自分事だから取り組まなくても良いと甘えの心がでる
というようなことが起きてきます。
結果を出すクライアントは『必ず目標を達成する』という気持ちで物事に取り組みます。
『願わくば達成出来たらよいな・・』くらいの感覚だとコーチングはうまくいきません。
結果を早く求めている
結果を早く求めるのはコーチングの性質に適していません。
コーチングで顕著な変化が出てくるのは最低でも3ヶ月は要します。
仮に『実績のあるコーチ』や『著名なコーチ』をつけたとしてもそれだけの期間は要するでしょう。
なぜかというとコーチングはクライアントのマインドの状態にアプローチするからです。
それまでの人生で培ってきたマインドに変化を起こすのですから1日、2日で変わるというわけにはいきません。
コーチを信頼しつつ、焦らず着実に目標に向けて行動を起こせるクライアントがコーチングをうまくいかせます。