NLPを勉強していると初期に学ぶのが『表象システム』と『サブモダリティ』です。
人は五感を通して外界から情報を脳にインプットしています。
実はこの『情報のインプットの仕方』は人によって固有差があります。
つまり、人はまったく同じ状況に立たされたとしても、
- 視えること
- 聴こえること
- 感じること
などの質は人それぞれ違うのです。
その『脳が外からの情報をインプットするシステム』を読み解いたのが『表象システム』と『サブモダリティ』です。
『表象システム』と『サブモダリティ』を理解することによって
- 人への理解を円滑にする
- 人への気持ちや意見を適切に伝える
- 自分の得意なインプット方法がわかる感じること
などより人への理解が深まります。
そこで本記事では
- 『表象システム』と『サブモダリティ』と概要
- 自分のタイプの見極め方
などを解説していきます。
NLPについては以下の記事で解説しています。
目次
『表層システム』とは
NLPの『表層システム』とは人の『五感による知覚システム』のことを言います。
人間の五感は
・聴覚
・触覚
・嗅覚
・味覚
の5つです。
この5つの感覚を
・Auditory(聴覚)
・Kinethetic(触覚・味覚・嗅覚を合わせて『体感覚』と呼びます)
の3つに分けます。
略して『V•A•K』と呼ばれることが多いです。
人には優位感覚がある
人は先述した『V•A•K』を通して情報を処理しますがそれには優先度があります。
つまり、
- V(視覚情報)を優先的に情報処理する人
- A(聴覚情報)を優先的に情報処理する人
- K(体感覚情報)を優先的に情報処理する人
の3つのタイプに分かれるのです。
これを『優位表象システム』と呼んだりします。
大抵の人はこの3つのうち、優先的に情報処理をする感覚を持っているのです。
タイプ別優位感覚の見極め方
『優位感覚の違い』は特にコミュニケーションにおいて顕著に現れます。
よくあげられる点は
- 言葉の選び方
- 声のトーン
- 話すスピード
- 身体の動き
などです。
視覚優位の人の特徴
例えば『小学校に入学式の思い出』を話すとします。
『視覚情報が優位の人』は
などと話の内容に『視覚情報』が多い傾向があります。
視覚情報は他の五感に比べて最も情報量が多いです。
したがって必然的に視覚優位の人はたくさんの情報を伝えようと早口で声のトーンが高くなる傾向があります。
聴覚優位の人の特徴
『聴覚情報優位の人』は先ほどの『小学校に入学式の思い出』を例にあげると
緊張した私をみて親が『頑張ってねと声がけしてくれた』のを覚えています。」
というように話の内容に『聴覚情報』が多い傾向があります。
聴覚情報は先述した『視覚情報』に次いで情報量が多いです。
視覚情報の人と比べて話すスピードはゆるやかで声のトーンも少し落ちます。
3つのタイプのなかでは中間に当たります。
体感覚優位の人の特徴
『体感覚情報優位の人』を『小学校に入学式の思い出』を例にあげると
学校内で迷っていると上級生が『やさしく私の手をとって』教室まで案内してくれました。」
というように話の内容に『体感覚情報』が多い傾向があります。
体感覚情報は『痛み』や『感情』など心身の状態を表す情報を含みます。
体感覚情報は『視覚情報』や『聴覚情報』と比べて情報の言語化が難しいです。
したがって『体感覚優位』の人は話すスピードや声のトーンが他の2タイプに比べてとても緩やかです。
サブモダリティとは
サブモダリティとは、先述した五感で感じ取った情報に付属する構成要素のことです。
例えば『視覚情報』といってもさまざまな構成要素があります。
以下の写真をご覧ください。
この女の子の写真からはいろんな印象を受けると思います。
おそらくほとんどの人が『可愛らしい』とか『愛らしい』と感じたのではないでしょうか。
では次の写真ではいかがでしょう。
今度の写真の印象はいかがでしょうか。
先ほどの写真と比べてどことなく『暗さ』や『悲しげ』な印象を受けないでしょうか。
この写真は先ほどの女の子の写真をモノクロに変えただけです。
被写体の女の子自体は変わっていませんよね。
けれど我々は視覚情報の構成要素のひとつである『色彩』の変化から写真に対する印象が変わったのです。
これがサブモダリティの変化による効果です。
代表的なサブモダリティの例
サブモダリティには以下のようなものがあります。
- 視覚情報
色彩、大きさ、形、光度、距離など
- 聴覚情報
音量、音程、リズム、音の距離感など
- 体感覚
温度、硬度、感触、重量など
人はサブモダリティを通して物事を決める
人はそれぞれのサブモダリティから情報に対する印象や判断を下しています。
例えば『料理番組』をみていると非常にお腹が空いてきますよね。
なぜなら料理番組はサブモダリティを通して料理の魅力を伝えているからです。
できあがった『料理に光を当てて、様々なアングルで料理を撮る』ことで『視覚情報』に訴えます。
食べる時の『歯応えある食感のサウンド』や『揚げ物のサクサクあげる音』などで『聴覚情報』に訴えます。
食事を食べた『レポータが味や食感、温かさ、冷たさ』などを伝えて『体感覚情報』に訴えるわけです。
もちろん食事に限らず、広告などは特にこのサブモダリティに訴えかけることで商品の魅力を訴えることが多いのです。
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