コーチングを学び始めた時、またプロコーチを目指してコーチングのスキル向上について取り組もうとする時によくぶつかる悩みがコーチングスキルを高める段階です。
コーチングのやり方は知っていても、それを実際のクライアントとのセッションで実践して気づきや満足感を与えられるかどうか確信や自信を持ちきれませんよね。
だからといってコーチングスキルを高めようと思っても何を実践すればコーチングスキルの向上が実感できるのかが、難しいところです。
そこで本記事ではプロコーチで活動している私が
- コーチングスキルの向上を実感した体験談
- おすすめのコーチングスキルの向上方法
などを紹介していきます。
コーチングの練習方法についてはこちらの記事も参考になります。
目次
そもそも何をもってコーチングスキルが向上したといえるのか?
この記事の読者の方はどういった結果を出せば、自分のコーチングスキルが向上したと実感することが出来ますか?
新たにコーチングの知識やスキルが身についた時なのか、コーチングスクールなどで練習をしている時なのか・・・
おそらく、自分のコーチングスキルが高まっていると実感するのは人によって微妙に異なってくると思います。
筆者の体験上では、コーチングの実践的な成果につながった時が、一番自分のコーチングスキルが向上していると実感した時です。
具体的には
- クライアントとのコーチングセッションのなかで今までとは違った気づきや成果を与えられた時
- セッション内容がマンネリ化せず、クライアントによってフレキシブルなセッション内容を提案できた時
- それまでの見えなかったクライアントの抱えている悩みの本質が見えた時
などが私がコーチングスキルの向上を実感できた時です。
おそらく、コーチングスキルの向上を目指しているおおよその人は、上記と同じように実践的な成果を持ってコーチングスキルが向上したことを体感したいのではないのでしょうか。
ここからは私が実際にコーチングスキルを向上した実践的な方法を紹介します。
私がコーチングスキルを向上した体験談
私が自分のコーチングスキルの向上を実感するきっかけとなったのは以下の3つです。
・プロコーチから自分のコーチングのフィードバックを受ける
・実際にクライアントからフィードバックを受ける
それぞれ解説していきます。
さまざまなコーチのコーチングを受ける
まずはクライアントの立場としてさまざまなコーチのコーチングを受けることがおすすめです。
なぜかというと、そのコーチにはそのコーチならではのコーチングの価値を感じさせるアプローチがあるからです。
- 質問、傾聴、承認など基本的なコーチングスキルを極めているコーチ
- クライアント自身が気づいていない悩みの本質を見抜くのがずば抜けているコーチ
- 専門性を感じさせる深い知識に基づくクライアントへの提案力があるコーチ
などなどそれぞれのコーチによって、とても参考になる特定のスキルがあるんです。
したがって、クライアント視点にたって価値のあるコーチングスキルを体感し、参照し、自分の新たな実践的なコーチングスキルとして吸収してけば良いのです。
プロコーチから自分のコーチングのフィードバックを受ける
プロコーチから自分のコーチングのフィードバックを受けたのも私がコーチングスキルの向上を実感するきっかけになりました。
具体的には自分がコーチングしている時の様子をzoomなどで録画しておき、プロコーチにチェックしてもらうのです。
かなり手間と勇気がいる行動ですが、プロの視点でフィードバックをもらえるので
- 自分のコーチングの特質や強み
- 自分のコーチングの改善点
など客観的に自分のコーチングを分析し、建設的に自分の次のステップへ向かう足掛かりになります。
実際にクライアントからフィードバックを受ける
最後に実際にクライアントにコーチングする際もアンケートなどでフィードバックをもらっておくこともおすすめです。
私はコーチングセッションの終了間際に必ず、クライアントに『今日のコーチングは求めていた成果を得られましたか?』などセッションに対する感想を伺うことにしています。
コーチ視点に立つと『今回のセッションはうまくいった』と思っていても、実際にクライアントの声を聞けばコーチ側の思惑とギャップがあることが多いからです。
逆にコーチ側が『あまりよくなかったな』と思っていたセッションでもクライアント側からすればすごく満足度があったということもあるのです。
こうやって、クライアントから実際にフィードバックを受けることで、クライアントがどのようなコーチングを求めているのか、感覚的に察知できるようになってきます。
あまりコーチングスキルの向上を実感しなかった体験談
これまでとは対照的にあまり実践的でなかった、コーチとしての成長を感じられなかった体験談も紹介します。
コーチ志望者同士での練習
意外に思われるかもしれませんが、コーチングスクール仲間などのコーチ志望者同士の練習は私はあまり実践的なスキルアップが感じられませんでした。
理由としてはコーチ志望者同士ではプロレベルにコーチングを昇華させるにあたって、今の自分に何が足りないのか、堅実で実践的な改善点が見えないためです。
コーチングセッションの流れや型を身に着けるには実践的な訓練になりますが、その先のクライアントに気づきを与えるなどコーチングの真価を発揮するポイントの訓練にはなりづらいです。
同じ目的を持っている仲間同士で練習をするのは楽しいし充実感も感じられましたが、自分のコーチング能力が向上しているか?と問われればあまり腑に落ちない練習方法でした。
色んな流派のコーチングを勉強する
プロコーチを目指すうえで最初の段階でありがちなのですが、色んな流派のコーチングを勉強するというパターンです。
筆者も最初の頃は、コーチングと名のつく書籍や講座、YouTubeなど手当たり次第勉強していました。
するとどういうことになったかというと、自分が具体的に何をすればプロコーチになれるかの道筋が見えなくなっていったのです。
なぜかというと、そのコーチングの流派によって
- コーチングの定義
- コーチングのアプローチ
- コーチングのエビデンス
というのは全く異なってくるんです。
例えば、ライフコーチングとエグゼクティブコーチングではそれぞれクライアントの属性も異なりますし、実際のコーチングの内容も全く異なります。
したがって、もし色々な流派を勉強したいなら、まずは自分のコーチングのベースとなる一つの流派に絞ることをお勧めします。
その流派をある程度自分の中で消化し、プロレベルに昇華させてから次の流派を勉強した方が建設的にコーチングスキルが向上します。