瞑想にトライしてみようと思った時、意識が散漫になって集中力が維持できないことはないでしょうか。
現代においては情報社会である故に思考し続けることが癖づいてしまいます。
テレビなどのニュース情報から、YouTubeやSNSなどのインターネット、街に出ればそこらじゅうに広告が溢れるようになり、人の興味を引かせるようなものばかりです。
そんな1日中何かを考え続けないといけないような環境にいると集中力も分散させることが癖になってしまい、瞑想にも苦手意識が出てしまう人も少なくないのです。
そこで本記事では
- 瞑想に集中できない原因
- 瞑想が苦手な人でもやりやすい瞑想のやり方
などを紹介していきます。
目次
瞑想になかなか集中できない2つの原因
一般的に瞑想に集中しづらい原因は
・無意識的に思考が連鎖してしまう
といった点があげられます。
それぞれ詳しく解説していきます。
瞑想=無心になるというふうに考えてしまう
瞑想で集中できないよくある例が『瞑想=無心になること、何も考えないこと』というようなイメージを持っていることです。
瞑想に慣れていない人が最初から『無心』を目指してしまうと難易度がとても高くなります。
なぜなら『無』に対する定義や認識がはっきり定めることができないからです。
無心になるぞ、でも『無心になる』って具体的にどういうことだろう・・
といったように意識の置き所が見つからずに集中力が切れやすくなります。
認識ができないところに支点をおかず、呼吸などのはっきりと知覚できるものに集中する方が瞑想はおこないやすいです。
『無心になる』という考え方は瞑想においてオーソドックスな考え方ですがその他にも流派によってさまざな考え方があるので難易度の低いものに慣れてから『無心』を目指すのもオススメです。
無意識的に思考が連鎖してしまう
瞑想に慣れてない人は無意識的に思考が連鎖してしまうことがあります。
例えば瞑想中にちょっと物音が聞こえたら
なんの音だろう?・・・何かが落ちたのかな?・・・・
といったようにふとしたことがきっかけで思考が連鎖してしまいます。
しかし、この反応は生物として当然の反応です。
太古の昔から人間は厳しい生存競争を生き残ってきました。
例えば目の前にいきなりライオンが現れたとして『さあどう対応しようかな』とゆったり考えたりしませんよね。
言われずとも『どうやってこの危機から脱するか』を必死にあれこれ考えるはずです。
このように無意識的な思考は生物学的にみれば『予測される危機に対する防衛反応』で起こることが大半です。
スマートフォンの着信が気になるのは『もしかしたら緊急性のある知らせがあるかもしれない』などと無意識的に思ってしまうからです。
しかし、統計にもありますが心配事の96%以上は起こらないと言われています。
したがってもし、不安など気になって仕方ないようなことに思考が止まらなかったら『脳が勝手に勝手に思考させるようにしているんだな』
と客観的に思考を観察することで思考がおさまりやすくなります。
座禅会に参加して学んだ集中しやすい瞑想のやり方
ここから座禅会を定期的に開催しているお寺の住職から伺った瞑想のコツを紹介します。
初心者でもおこないやすい瞑想のやり方は以下の4つです。
・呼吸を意識するのではなく『聴く』
・半眼でおこなう
・姿勢は気にしない
『無』と声に出す
無心になりにくい人は『無』と実際に声に出すことがおすすめです。
楽な姿勢で呼吸を整え、『むーーー』と一定のトーンで声を出し続けます。
『声の強さや長さ』などは考えず、自然な呼吸のリズムに合わせて『無』を発声し続けます。
呼吸のリズムや声に意識が集中するので雑念が浮かびにくくなります。
呼吸を意識するのではなく『聴く』
呼吸に意識を向ける瞑想では呼吸を『聴く』ことに集中すると瞑想状態に入りやすくなります。
鼻呼吸で呼吸をおこなうと鼻腔に空気の流れる音が聞こえるのでその音に意識を傾けます。
深く吸い込もうとするとより多くの空気が流れて音が発生して聞こえやすいです。
音に意識を向けることによって呼吸のリズムを感じやすくなり、瞑想状態に入りやすくなります。
半眼でおこなう
瞑想中は目を閉じるよりも半眼でおこなう方が集中しやすいです。
『半眼』とは文字通り、目を半分だけ開いた状態にすることをいいます。
目の周りの力をなるべく抜いて視界がわずかにぼやけて見えるぐらいでおこないます。
なぜ半眼するのかというと
- 目を閉じてしまうと思考が働きやすい
- 視線を一点に定めることができて集中しやすい
という理由があります。
座禅でおこなう場合、視線は目と首の力を抜いた自然におさまる視点に固定します。
姿勢は気にしない
最初は姿勢を気にせず、なるべくリラックスできる体勢でおこなうことがオススメです。
例えば腰痛持ちだったり、股関節周りが硬いなどして座禅を組もうとするとかえって瞑想に集中しづらくなります。
瞑想には立っておこなう『立禅』や歩いておこなう『歩行瞑想』などさまざまな型があります。
ですので『自分にとってどの型が一番落ち着いておこなえるか』を考慮すると瞑想の難易度も大きく下がるでしょう。