もうこの仕事をやめて転職したほうがいいかな・・・
大抵の場合、人が生涯で最も多く悩むのが『人間関係の悩み』と言われています。
人間関係のなかでも、とりわけ職場の人間関係が一番頭を抱えることが多いのではないでしょうか。
友人や知人程度の関係性なら距離感を変えることは出来ますが、職場の人間関係は自営業や管理職でもない限り、付き合い方を選ぶことが出来ません。
もし、苦手だと感じたり、不快な感情を持ってしまう人が職場にいたらそれだけで仕事に大きな支障がでることもあります。
職場の人間関係に悩んだ挙句、転職や退職を考える人も少なくありません。
けれど仕事そのものは嫌いじゃないのに、人間関係がきっかけで退職を考えているのであれば非常にもったいないことですよね。
そこでこの記事では
- 職場の人間関係の解決となるシンプルな考え方とヒント
をお伝えしていきます。
目次
職場の人間関係の何に悩んでいるのか
職場の人間関係の悩みに対処するまえに、まずは職場の人間関係の悩みが具体的にどういったところなのかを整理することが問題解決へのよいきっかけとなります。
多くの場合、人間関係の悩みはただ漠然と『あの人が苦手』とか『あの人が嫌い』ということを考えがちです。
すると、その人となるべく接しないとか、物理的に距離感をとることしか対処法が思い浮かびません。
しかし、人間関係の多くの悩みはその人が嫌いではなく『その人のとるなんらかの行動や態度』によって不快な気持ちになることが多いのです。
つまり、その人の行動、ないし態度が変わればその人に対しての悩みがなくなる可能性があります。
そこでまず『3つの質問』を使って自分の職場の人間関係の悩みを具体化し、書き出してみます。
・その人のどのような態度や行動に悩んでいるのか?
・その人がどのように態度や行動を改めれば悩みを解決したといえるのか?
例をあげれば
- 誰との人間関係に悩んでいるのか?
A:職場の上司との関係
- その人のどのような態度や行動に悩んでいるのか?
A:仕事中に冷静さを失い、感情的になって怒鳴るところ
- その人がどのように態度や行動を改めれば悩みを解決したといえるのか?
A:すぐに感情的にならず、冷静な態度で仕事に対する評価をしてほしい
といった具合です。
もちろん、複数の人間関係に悩んでいたり、特定の人に対して複数の悩みを持つこともあるでしょう。
その場合も、ひとつひとつ丁寧に書き出していきます。
思い当たる悩みを全て書き出したあと、『この問題を全て解決したら職場の人間関係の悩みはなくなったといえるか?』と自問してみます。
もし、これで今悩んでいる問題を全て網羅していると感じたら、実際に悩み解決へと行動してみます。
職場の人間関係の悩みの改善のきっかけ
職場の人間関係の悩みの原因が明確になったら実際に悩みを解決するための行動に移ります。
職場の人間関係の改善するきっかけは大きく分けて3つです。
・物理的に離れる
・自分が変わる
それぞれ解説していきます。
相手や環境が変わる
嫌い、ないし苦手な相手の態度が変わったり、職場そのものの人間関係の変化によって悩みがなくなるというパターンです。
この場合、自分が主体的に問題解決へ動き出すというより、ただ状況がよくなるまで待つ、という戦略です。
もし、職場内で大きな人事異動があったり、上司やマネージャーなどの担当が変われば職場全体の人間関係も変化し、悩みが解決する可能性があります。
直近でそのような明確な環境の変化がある予定があれば、今の悩みも一時のものとして耐えることが出来ます。
しかし、多くの場合はそのような予定もなく、ただ受動的に環境や状況がよくなるまで耐えるという人が大半です。
そこで次の2つの選択肢を取ることになります。
物理的に離れる
不快感を感じない距離感を保つという戦略です。
具体的には
- 仕事中は苦手や嫌悪感を持つ人とはなるべく接触を避ける
- 別の部署などに異動する
- 転職や退職をする
問題には悩みが大きくなればなるほど、後者になっていきます。
しかし、これは悩みをストレスを感じることを避けているだけであって問題の根本的な解決になっていません。
最悪、転職や退職という選択肢もありますが、転職後の新しい人間関係はうまくいくとは限りませんし、就職先を探す手間もかかります。
そこで次の戦略を取ることになります。
自分が変わる
自ら能動的に動いて人間関係の悩みへ解決へと動く方法です。
前者の2つの戦略は相手や環境の影響もあるのでコントロールするこはできませんが、自分が変わること自体はコントロールすることが出来ます。
最も建設的で根本的解決に繋がる戦略といえます。
職場の人間関係改善へと繋げる対処法
自ら能動的に職場の人間関係改善へと繋げる対処法は大きく分けて次の3つです。
・上司や影響力のある人に相談する
・考え方や価値観を変える
それぞれ解説していきます。
悩みの元となっている相手とコミュニケーションをとる
最も直接的な解決方法が悩みの原因となっている人と直接コミュニケーションを取るという対処法です。
- シンプルに行動や態度を改めてほしい点を伝える
- 自分が改善すべきところを相手に尋ねる
といった点をコミュニケーションのなかでやり取りしていきます。
悩んでいると自分の悩みばかりで盲目になりがちですが、相手も自分に対してなんらかの改善してほしい気持ちを持っていることがほとんどです。
お互いに歩み寄るように努めれば、ピリピリした関係も打ち解ける可能性があります。
しかし、悩みの元凶となっている相手といきなりコミュニケーションを取るのは気持ちの整理と勇気がいります。
ハードルが高いと感じたら、次の上司や影響力のある人に相談するという選択肢があります。
上司や影響力のある人に相談する
自分の直属の上司に職場内の人間関係の悩みを相談してみます。
もし、悩みの原因が職場の上司だったら、さらにその上の役職の人に相談してみます。
係長だったらその上の課長、課長の上なら部長といったようにです。
そんなことで上司に相談しても良いのかと思うかもしれませんが、人間関係の悩みも業務の遂行に支障をきたすので上司には対応する義務があります。
こういった職場上に影響力のある人に間に入ってもらい、関係性を改善していくことも出来ます。
考え方や価値観を変える
自分の内面を変えることによって、今の人間関係の悩みそのものが気にならなくなるという対処法です。
具体的には『意識の焦点や意味づけを変える』ことをします。
例えば、職場の上司にいつも怒鳴られてつらいという悩みがあったとします。
この悩み原因は『上司に怒鳴られること』ではありません。
上司に『怒られた時にどのような反応や意味付けをしているか』なのです。
大抵の人の場合、怒られたら
- 自分に落ち度がある
- 相手にも非がある
という自責の念や抵抗心に意識の焦点をあてがちです。
しかし、もし
- 怒ってくれるということは改善してくれることを期待してくれてるんだな
- 怒るぐらい上司も疲れているんだな
- この人は怒ることによって気持ちを伝えようとしているんだな
と状況に対する意味づけを変えることによって、問題に対する心の反応も変わってきます。
- ネガティブだと思える状況からポジティブな可能性を見出す
- 相手の事情や気持ちなどに焦点を当てる
といったことをすると問題に対する悩みの捉え方も変わってきます。