![私が『ライフコーチ』を名乗らない理由とライフコーチの活路について](https://takashitamano.com/wp-content/uploads/2021/02/AdobeStock_339771342-1-e1613135330333.jpeg)
筆者がクライアントにコーチングをしている時たまに、
『コーチがやられているのはライフコーチングなのですか?』
といったことを聞かれます。
確かに私のコーチング活動のコンセプトはクライアントに明るい人生を歩んで欲しいという思いもあるし、
相談されるセッションテーマも人生に関わるテーマが多く、長いコーチング期間の契約となるとほぼほぼ、ライフコーチングのように見えるのでしょう。
しかし、私はライフコーチと名乗っておらず、シンプルに『コーチングをおこなうコーチです』としか名乗っていません。
なぜなら、『ライフコーチ』と『コーチ』では決定的に違う要素があるからです。
そこで本記事では
- 『ライフコーチ』と『コーチ』の違い
- ライフコーチを名乗ることはおすすめしない理由
などを解説していきます。
目次
私がライフコーチを名乗らない理由
筆者がライフコーチが名乗らない理由は日本のコーチング市場においてライフコーチ、ひいてはライフコーチングのイメージが定まっていないからです。
つまり、世間一般的な認知として
・ライフコーチがどのようなことをしてくれる存在なのか
・ライフコーチングを受けたらどのような変化があるのか
といった共通の認識がないのです。
認識が曖昧という点ではライフコーチだけではなく、一般のコーチング業界全体にもいえることなのですが、ライフコーチングは特に顕著にその傾向があります。
ライフコーチングはアメリカの文化
元々ライフコーチという職業はアメリカから派生しました。
アメリカでは大統領をコーチングしたアンソニーロビンズを始め、世間的に大きな影響力を持つライフコーチが多くいます。
そういった大きな影響力を持ったライフコーチ達がライフコーチングの必要性を世間に訴え、定義や効果をしっかりPRし続けてたことによって、ライフコーチングはアメリカの人々に受け入れられました。
元々、アメリカの人々はカウンセリングやセラピーを受ける習慣が身近なカルチャーとしてあります。
加え、カウンセラーやセラピストといった心理系の資格も国家資格に相当し、医師免許並に世間からの信頼性が高いものです。
したがって同じメンタルという分野を扱ったライフコーチングの必要性も受け入れられやすかったのでしょう。
ライフコーチをつけることが一種の社会的ステータスになると感じる価値観もあるぐらいです。
ライフコーチは日本にまだ馴染んでいない
対する日本においては先述したようにライフコーチングがまだ一般化していません。
仮にライフコーチングの必要性を訴えたとしても
- 特目標やヴィジョンを設定してなにが変わるの?
- コーチをつけてどれくらい生産性が変わるの?
- なんだかあやしくない?
といった疑問はとどまることを知りません。
つまり、ライフコーチングの必要性がはっきりと顕在化(認識)できないのです。
この文化や価値観の違いが日本で活動しているライフコーチの大きな痛手になります。
日本でライフコーチで活動していくにはどうしたらよいか
日本においてライフコーチで活動し、実績を作っていくには以下の2パターンがあげられます。
・ライフコーチングの必要性や価値を理解してもらう活動をする
それぞれ解説していきます。
ライフコーチングの価値を理解している人をクライアントにする
最も即効性があるのはすでにライフコーチングの価値を理解している人に自身のライフコーチングをPRしていくことです。
日本においてライフコーチングの必要性を理解している人は例えば
- アメリカに住んでいた経歴があってコーチングの必要性を理解している人
- アメリカの外資系企業に勤めているビジネスマンやマネジャー、経営者
- 書籍や講演などでライフコーチの影響を受けた人
などがあげられます。
ただし、これは簡単なようで非常に難しいことです。
なぜなら、
- ライフコーチングの必要性を理解している人が非常に少ない
- 同じライフコーチングの競合相手が多すぎる
といったことがあります。
つまり、需要と供給のバランスが非常に悪く、ライフコーチ側にとっては少ないパイの取り合いになっているのです。
なおかつ、ライフコーチの必要性がわかっている人は大抵すでにコーチを探して検討しているのです。
クライアント側にとっては当然、実績とある程度の権威性がある人をコーチにしたいと思うはずです。
したがって、実績のないライフコーチがライフコーチングで活動していくのは非常に厳しいと言わざるを得ません。
ライフコーチングの必要性や価値を理解してもらう活動をする
日本でライフコーチで活動していくにあたってもっとも現実的な手段がライフコーチングの必要性や価値を理解してもらう活動をすることです。
- ライフコーチングとはなにか?
- ライフコーチングの価値とはなにか?
- ライフコーチングを受けることによって人生がどう変わるか?
- どのような時にライフコーチングが必要とされるのか?
- ライフコーチはどのような点において優れているのか?
などなど、自分のクライアントになる可能性のある人に伝えていくのです。
そうするとライフコーチングの価値を必要性が顕在化していない人に段々とライフコーチングの価値を理解してもらえるようになります。
まずはコーチング市場を広めよう
ライフコーチングについて理解を広めるには、まずは母体であるコーチング市場を広めていくことが建設的だと筆者は考えています。
オーソドックスなコーチング市場が発展し、世間からその必要性と権威性がはっきり理解されれば、平衡的にライフコーチング市場も大きくなるからです。
そうすれば自然と、世の中の乱雑したコーチングのイメージも精錬され、ライフコーチを求める人がもっと現れてくるでしょう。
よって筆者はライフコーチと名乗らず、シンプルな『コーチ』と名乗るようにしています。