
このしつこい怒りをなんとかしたいな・・・
怒りたくないけど、どうしても怒ってしまうことは誰しも経験があることだと思います。
仕事や、家庭、人間関係、些細なトラブル、想定外のことや思い通りにいかなくなったりと、どうしても怒りの感情の引き金になることは日常に溢れているからです。
たまに怒りの気持ちが湧くぐらいならまだしも、まるで怒ることが習慣のように続いてたらかなりストレスですよね。
そこで本記事では
- 怒りの原因についての考え方
- しつこい怒りのコントロール方法
などを紹介していきます。
目次
まずは怒りの原因について考えてみる
怒りを抑え、コントロールするにはまず怒りが起こる原因について考えた方が、冷静に怒りの気持ちをコントロールすることが出来ます。
心理学な見解だと、怒りの感情の引き金となるのは『自分の信念や堅く守っているルールを破られた時』です。
これがどういうことかというと、怒りの本質的な原因は目の前の人や現象にあるのではなく、自身の内面から起きるということです。
自分の信念やルールが怒りの引き金になる
自分の信念やルールが怒りの引き金になるという理屈は、実際に自分が怒りを感じたシーンを振り返るとわかりやすいでしょう。
例えば、あなたが駅のホームで長い時間行列に並んで電車の到着を待っているとしてます。
ようやく電車が到着し、いざ電車に乗り込もうとした時に、列に並ばずにあなたの目の前にそそくさと割り込んで電車に乗り込む人を見かけたらあなたはどう思うでしょうか。
大抵の人はこういったシーンにイラッとすることが多いと思います。
(筆者もこういった状況になれば多少なりともイラッとします)
それは目の前の割り込んだ相手がマナー違反だとか、常識がないからとか怒りを感じているのではありません。
自分の守っているルールを目の前で破られたから怒りを感じたのです。
- 電車を待つときは列に並ばなくてはならない
- 急いでいてもちゃんと公共のルールやマナーは守るべきだ
- 人を不快にしたり、迷惑になることはしてはいけない
といったような自分が持つルールや信念が怒りの引き金となるのです。
堅く守っているルールや信念を破られるほど人は怒りを感じる
自分が強く守っている、信じているルールほど、目の前で破っている人がいれば怒りの感情は強くなります。
例えば、
- 信号無視は絶対にしてはいけないし、自分はしたことがない
という人と
- 信号無視はしてはいけないが、やむ得ない状況の場合は致し方ない
と考える人がいれば
前者の方が実際に信号無視をした人を見かけた時に強い怒りを感じることになります。
これは人を対象にした怒りだけではなく、世の中のニュースや事件、ネット上の炎上なども特定のルールを破ったことが引き金になります。
例えば、領土問題などの国同士の国際的な問題も互いの国のルールや信念の違いから発生します。
建設的に怒りを抑えコントロールする3つのステップ
怒りついてはこれまでの考え方から、以下の3ステップで対応するのがおすすめです。
・怒りの引き金になっている自分のルールを分析してみる
・自分のルールにあった対処法をとる
それぞれ解説していきます。
怒りの対象や現象は変えられないことを受け入れる
まずは『怒りの原因となっている現象は変えられない』ということを受け入れる必要があります。
いきなり酷な話ですが、目の前の怒りの引き金となっている現象はこちらから変化を促すことは出来ないのです。
特定の相手も変えられないですし、社会的現実も変えられないですし、起きてしまった事実も変えようがないのです。
だから、怒りの対象に変化を望んでいる限りは、ずっと怒りを抱えたままになります。
例えば筆者はとある人に数百万のお金を持ち逃げされ、ずっと怒りを払拭できない時期がありました。
その人の顔を思い浮かべては、腹の虫がおさまらず、なにかに怒りをぶつけたくなる衝動に駆られそうになりました。
しかし、それは冷静になって考えれば、怒りを感じている対象に人生を支配されることになるのです。
そうなると、火に油を注ぐが如く、さらに怒りを感じる人生になっていきます。
筆者は『こんなくだらないことで人生を支配される方がかえって腹立たしい』と状況に対して冷静に捉えることで現実を受け入れることにしました。
とめどなくコントロールできなくなっている怒りは一度冷静に内観し、受け入れる必要があります。
怒りの引き金になっている自分のルールを分析してみる
怒りの対象になったものに対して冷静な気持ちを保てたら、今度は怒り引き金になった自分のルールを分析してみます。
『この怒りの原因になっている私のルールはなにか?』と自分に問いかけてみることで怒りの原因がみえてきます。
ルールというのは『〇〇でなければならない』というものです。
- 人には優しくしなければならない
- 誰にでも平等に接しなければならない
- お金を得たいなら真面目に働き続けなければならない
- 動物を愛し、愛情と責任をもって世話をしなければならない
- 世界はもっと自然環境保護活動に関心を持たなければならない
といった自分のなかのルールです。
この自分のなかのルールを客観視し、自覚できた時にはじめて怒りの感情に対して建設的に対応できるようになります。
自分のルールにあった対処法をとる
最後に自分のルールにあった対処法をとります。
対処法としては
- 自分のルールを変える
- 自分のルールにあった環境に身を置く
の2つです。
自分のルールを変える
自分のルールを変えるというのは、自分がそのルールを破ることを許すということです。
例えば、時間を守ることに対してとても厳しい人が、少し待ち合わせの時間に遅れることをしてみたりとか
ずっと仕事に対して厳しい基準を設けていた人が、あえて基準を落とすとかです。
自分が堅く守ってきたルールを破ることを許すことが出来れば、自然とそのルールを破った対象にも許容的になれます。
自分のルールにあった環境に身を置く
なかにはルールを変えることが出来なかったり、変えたくないこともあります。
法律にモラルに違反するようなことは出来ませんし、自分の価値観が反映されているルールもあるからです。
そのような場合は自分のルールにあった環境に身を置くことです。
つまり、怒りを感じる対象と精神的、物理的な距離を取り、自分にあった環境を求めることです。
例えば職場の上司の理不尽な対応に対して怒りを感じるなら、自分のルールを変え、職場の考え方に適応するか、転職などで身を置く環境を変えるしかないわけです。
このように環境的要因が原因で怒りを感じているのであれば、環境をそのものを変えた方が長期的に見て建設的です。