コーチングとコンサルティングを使いこなせないかな?
コーチとして活動をしていると稀にですが、コーチングとコンサルティングの違いが分からないというクライアントさんがいらっしゃいます。
話を聞いてみると、コーチングに対する認識とコンサルティングに対する認識が混同していることがよくあるのです。
コーチングもコンサルティングもある種の目標達成をサポートするという意味では共通していますが、その性質は対極的なところもあります。
筆者はコーチング活動をはじめてから、コンサルティングの活動もはじめました。
なぜなら、コーチング活動をしているうちに、自然にコンサルティングの依頼が増えてきたからです。
うまくコーチングのスキルを使いこなせれば、それに応じてコンサルティングの依頼も増えてきます。
なぜなら、コーチングをうまく使いこなせば、クライアントの信頼が得られやすいからです。
そこで本記事では
- コーチングとコンサルティングの違い
- コーチングとコンサルティングを使いこなすメリット
などを解説していきます。
目次
コーチングとコンサルティングの違い
コーチングとコンサルティングの違いを一言で説明するなら、どちらが解決策を導き出すかの違いです。
まずは広義的なコーチングとコンサルティングの定義から見ていきます。
コーチングとは
促進的アプローチ、指導的アプローチで、クライアントの学習や成長、変化を促し、相手の潜在能力を解放させ、最大限に力を発揮させることを目指す能力開発法・育成方法論、クライアントを支援するための相談
コンサルティングとは
コンサルティング (英: consulting) とは、企業(まれに行政など公共機関)などの役員(特に経営者が多い)に対して解決策を示し、その発展を助ける業務のこと
上記の説明だといまいち、理解しづらいかもしれませんが
要はコーチングはクライアントから答えを引き出し、コンサルティングはクライアントに答えを教えるという考え方で進めます。
コーチングの考え方
コーチングは『すでにクライアントが目標達成できる能力や答えを持っている』という前提で進みます。
仮に、ビジネスの課題に取り組むのであれば、コーチがおこなうことはクライアントがビジネスの課題を解決できる状態を引き出すことが役割です。
だから、コーチは基本的にアドバイスはしませんし、ビジネスアイデアなどを提示することもありません。
コンサルティングの考え方
対するコンサルティングは『コンサルタントがクライアントのビジネス上の課題や問題の解決策の正しい答えを持っている』という前提で進めます。
クライアントはコンサルタントを信頼し、ビジネスの問題や課題に取り組むアイデアや解決策のアドバイスをコンサルタントに求めるのです。
コーチングはクライアントの答えを中心に進めていきますが、コンサルティングはコンサルタントのアドバイスを中心に進めていくのです。
コーチングとコンサルティングを使いこなすメリット
コーチングとコンサルティングを使いこなすと以下のような凄いメリットがあります。
・クライアントの満足度を上げ、長期的な信頼に繋がる
・クライアントが主体的に行動してくれる
・コーチ、コンサルタント側も成長する
それぞれ解説していきます。
クライアントのニーズや価値観にあった提案ができる
コーチングができるとクライアントの価値観に寄り添った提案が出来ます。
これがどういうことがいうと基本的にコーチングが得意なことは、クライアントの潜在的ニーズを顕在化させることにあるのです。
例えば、自分がWebマーケティングのコンサルタントだとします。
通常のコンサルティングの場合はクライアントから現状のビジネスの課題をヒアリングし、それに合わせて、アドバイスしていきます。
つまり、クライアントが自覚している(顕在化している)ビジネス上の課題に対してアドバイスしていくのです。
しかし、ここにコーチングを盛り込むと、クライアントが自覚していなかった本質的な課題(潜在的ニーズ)を引き出すことができます。
単にWebマーケティング面でのアドバイスをするだけでなく、
- クライアントがWebマーケティングを成功させることによって何を得たいのか
- クライアントの考え方や価値観、スキルにあったWebマーケティングの手法はなにか
- クライアントのビジネス上で抱えている問題の本質はなにか
といったことが理解できた上での提案ができるのです。
筆者の場合、私がおこなっているマーケティング手法をクライアントに提案するのではなく、
事前のコーチングによって引き出したクライアントの価値観や要望に沿ってコンサルティングを提案しています。
クライアントの満足度を上げ、長期的な信頼に繋がる
コーチングを交えたコンサルティングができるとクライアントの満足度が高くなります。
先述したように、コーチングができるとクライアントが自覚してなかった問題や課題、能力にあった提案ができるからです。
つまり、クライアントからすれば、このコンサルタントは私のことを理解してくれている、寄り添った提案をしてくれていると思って安心感を感じるのです。
この安心感は長期的な信頼に繋がり、口コミによる紹介にも繋がります。
クライアントが主体的に行動してくれる
これも非常に大きなメリットですが、コーチングを交えたコンサルティングができると
クライアントがコンサルタントの提案に対してより積極的に行動してくれるようになります。
なぜなら、先述にしたようにコーチングからのコンサルティングの提案はクライアントの価値観に寄り添ったものなので、クライアントがモチベーション高く行動を起こしてくれるのです。
なんなら、クライアントが自然と課題をクリアしていくので、アドバイスする時間も減っていきます。
コーチ、コンサルタント側も成長する
コーチングを交えたコンサルティングをしていると、コーチ、コンサルタント側も成長します。
なぜなら、コーチングによってクライアントが導き出した答えがコーチ、コンサルタント側にとって新たな発見になることが多いからです。
これがコンサルティングだけだと、コンサルタントの経験や知見の範囲でしか進められませんが、コーチングを交えると、クライアントとコンサルタントの両方のリソースを活かした化学反応が起きるのです。
筆者はコーチングによってクライアントが、導き出した答えが自分のビジネスアイデアのヒントになったことが何度もありました。
クライアントだけでなく、コーチ、コンサルタントも成長し続けることができるのです。