人として人生を送っている限り、自分の感情をコントロールしなければいけないシーンは日常茶飯事ですよね。
ただ、頭でわかっていても、なぜかコントロールできないことも沢山ありますよね。
そもそも感情をコントロールをすることがなぜこれほど難しいのでしょうか?
そこで本記事では
- 感情をコントロールすることが難しい具体的な原因
- 建設的に感情に向き合い、コントロールする方法
などを解説していきます。
目次
なぜ感情をコントロールすることが難しいのか?
なぜ感情をコントロールするのが難しいのかといわれると、現代社会において人の内面に求められてくることが複雑化しているからです。
例えば、仕事ひとつとっても、上司や部下や同僚、取引先の立場のことを考えて、それぞれにあった対応をしなければならなくなったり、
メディアやネットの発達で心を惑わすようなニュースや情報が飛び交っていたり、ライフプランニングが多様化するなど、人の心を疲弊させ、コントロールを失わせるような要因が日常茶飯事です。
このような現代社会で生きていると、理性ばかりが求められて、自分の感情が置いてけぼりになることが多々あります。
人間は相反するものでバランスを取ろうとする
人間の脳は相反するものでバランスを取ろうとする仕組みがあります。
例えば、甘いものばかりを食べているとしょっぱいものや辛いものが欲しくなったり
安定主義だった人がある時を境に生活に刺激を求めるようになったり、
学生時代不良だった人が大人になったら更生して、先生になったりと
一方の偏ったバランスを相反するものを取り入れることによってバランスを整えようとするんです。
この理屈でいうと、感情の反対は理性ですから、普段理性で感情を抑えようとしている人ほど感情を出したい気持ちが大きくなってくるということです。
何がいいたいのかというと、ほとんどの人は理性で感情をおさえ、抑圧した感情に蓋をしているのです。
そして、抑圧した感情を解放する機会もなく、心身がバランスを整える為に感情を吐き出しそうにしているのにそれを許すことなく、さらに強固な理性で感情に蓋をしている人がほとんどです。
こうなると、やがて理性と感情のバランスが乱れ、感情をコントロールをする作用が大きく乱れていきます。
感情のコントロールに影響する3つの要素
ここからは一般的に感情のコントロールに影響する要素を紹介していきます。
感情のコントロールに影響するのは以下の3つです。
・精神的コンディション
・感情に作用する体内器官の状態
それぞれ解説していきます。
身体的コンディション
疲労が溜まっている、寝不足状態など身体的コンディションが悪いと感情のコントロールにも影響が出ます。
寝不足だとイライラしやすいなどがありますよね。
特に、脳疲労が溜まっていると神経系が乱れ、ネガティブな感情が出やすくなります。
精神的コンディション
悩み、葛藤など精神的になんらかの不可がかかっていると、感情のコントロールが難しくなります。
当たり前といえ当たり前ですが、感情コントロールが難しくなっている時は無意識的に自分の感情を押さえ込んでいることに気づいていない人も多いので、この原因に気づかない人も多いです。
感情に作用する器官の状態
最後は稀ですが、感情に影響を与える身体器官になんらかの異常が生じている時も感情のコントロールに影響を受けます。
お酒を飲んだら感情的になるのはアルコールによって理性をコントロールしている大脳の活動が抑えられてしまうからですよね。
女性は月経時にホルモンバランスが乱れて精神状態が不安定になりやすいですよね。
このように神経系や分泌系など感情のコントロールに影響を与えている器官が何らかの弊害を受けることによって、感情のコントロールが難しくなっているパターンもあります。
このパターンが原因の場合は後記する感情のコントロールする対処法は役に立ちません。
医学的な治療を受けるなどの対処が必要になります。
感情をコントロールする為の対処法
ここからは感情をコントロールする為の対処法を紹介していきます。
感情のコントロールができないと感じている時は以下のステップで対処するのがおすすめです。
・抑圧した感情を内観し、原因を紙に書き出す
・肯定意図を探る
・感情を吐き出す習慣を取り入れる
それぞれ解説していきます。
心身を休める
まず一番簡潔な対処法は心身を休めることです。
大抵の場合、感情のコントロールが難しくなっている時は仕事などに追われて自らを労る時間が取れていない時だからです。
リラックスする時間を取りたいけど取れないという場合は1日数分間だけでも瞑想を取り入れてみることをおすすめします。
抑圧した感情を内観し、原因を紙に書き出す
自分がコントロールできなくなっている感情を内観してみるだけでも、すっきりすることがあります。
先述したように、感情がコントロールできなくなっている状態とは無意識的に感情に蓋をして積もったものが吹き出していることが多いからです。
例えば、仕事中につい怒りに身を任せて部下の失敗に怒鳴ってしまったとします。
大抵の場合、その怒りの原因はその部下の失敗が100%の原因ではないんです。
その前に家族と喧嘩をしてしまったとか、朝電車に乗るときに横入りされてしまったとか、上司から理不尽な仕事を押しつけられたとか、そういった怒りの感情を刺激することが積もり積もり、
最終的に部下の失敗をきっかけに感情が吹き出してしまったという細かな負の連鎖が繋がっていることに原因があることが多いのです。
そういった感情の引き金となっている原因や出来事を振り返り、紙に書き出します。
内面をアウトプットし、視覚化することによって自分が無意識的に溜め込んでいる感情を認識し、建設的な対処法を思いつく場合もあります。
肯定意図を探る
コントロールが難しい感情の肯定的意図を探ることによって建設的な対処法が思いつくことがあります。
肯定的意図というのは、ネガティブな感情を出すことにも無意識に自分が望んでいる肯定的な未来があるということです。
例えば、赤ちゃんが泣くのは、お腹が空いていたり、おむつを変えてほしかったりと親に自分が不快な感情の元になっていることに気づいてもらい、対処してもらう為のきっかけを作る為に泣くのです。
同じような手段で子供が親に欲しいものを買ってもらう時に泣くという手段を取ります。
このように感情を出すというのは、その人が無意識的に求めている結果を得る手段でもあるのです。
これが大人になると、赤ちゃんや子供のように単純にはいきませんが、感情の裏に何か肯定的な結果を求めているという仕組みは変わりません。
分かって欲しい、認められたい、愛されたい、つながりを感じたい、などなど色々な意図があるのです。
逆をいえば、肯定的意図を知ることができれば、そのニーズを満たしてしまえば無理に感情を抑えることもなくなるということです。
感情を吐き出す習慣を取り入れる
最後におすすめするのは、鬱積した感情を吐き出す習慣を取り入れることです。
具体的には
- 日記を書く
- 音楽(カラオケ)や芸術に励む
- スポーツに励む
- 価値観が理解しあえる友人などと話す
といったように何らかの形で感情を外に出すという行為を日常的におこなうことです。
特にスポーツや音楽などの分野は趣味にもなり、充実感を感じることが出来るのでおすすめですね。