セルフトークという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
セルフトークというのは文字通り、『自分に語りかける言葉』のことです。
普段思考の中で発している言葉になります。
セルフトークはコーチングにおいても非常に重要な要素をしめます。
なぜなら『セルフトークの質』によってその人の現実が大きく影響されるからです。
この記事では
このページでは
- セルフトークの意味、概要
- セルフトークによって起こる影響
- セルフトークのマネジメントのやり方
などを紹介していきます。
目次
セルフトークの意味
冒頭で述べたようにセルフトークとは『自分に語りかける言葉』のことです。
仕事を早く終わらせたいな・・
あの人は私のことどう思っているかな・・・
など
普段『頭のなかで発している言葉』はすべてセルフトークにあたります。
普段我々はセルフトークを1日に4万〜6万回もおこなっている言われています。
セルフトークの内容や質は
・感情
・行動
・判断
などあらゆる現実を創る大きな要因となっているのです。
コーチングにおいてセルフトークをマネジメントしていくことこそが目標達成に大事なこととされているのです。
セルフトークによって人はどんな影響を受けているのか
セルフトークによって最も影響を受けるのはセルフイメージです。
セルフトークの質によって私達は
・積極的にも消極的にもなり、
・幸せにも不幸にもなります。
例えば、誰かがあなたに
と言ったとします。
こういう言葉をかけられたら大抵の人は嫌な気持ちになると思います。
あくまでこの状況はあくまで相手があなたに『あなたは仕事が出来ない人だね』という言葉をかけただけのことなのです。
ネガティブな気持ちになるのはセルフトークによってネガティブな反応が起きているからです。
あなたにそんなこと言われたくない・・・
私ってそんなに仕事ができないのかな・・・
とマイナスな言葉を使っているセルフトークをしていることによって嫌な気持ちになるのです。
逆にいえば
この人は私が改善してくることを期待してくれているんだ・・
私はこの仕事ではまだ未熟だから頑張ろう・・
という前向きなセルフトークをしていればどうでしょうか。
おそらく、先ほどのネガティブな気持ちになるセルフトークよりも心に余裕があり、前向きになることが出来ます。
ではセルフトークを意図的にコントロールしていけば気持ちのコントロールも思いのままではないか?と思うかもしれません。
しかし、知っての通り、人の気持ちはそう易々とコントロールが出来ません。
何故なら、ほとんどのセルフトークは無意識でおこなわれるからです。
先ほどの例のような、ショッキングで感情的になりそうな場面になればなるほどセルフトークは無意識におこなわれます。
こういった無意識に行われているセルフトークはセルフイメージによって出来上がっています。
セルフトークからセルフイメージが出来上がる
ある一定のセルフトークが何度も繰り返されることによってセルフイメージが出来上がっていきます。
小さい頃、親に「お前は〇〇なやつだな」と繰り返し言われたことがありませんでしたか。
褒めることで育てる親は「お前は勉強ができるやつだ」など能力や性格をポジティブに評価します。
思春期を迎える前までの大抵の子供は純粋で親の言ったことをそのままセルフトークで『僕は勉強ができる子なんだ』と心のなかで繰り返します。
そしてテストで良い成績を取ったりするとまた親から「やっぱりお前は勉強ができるやつだ」と言われるのです。
そして同じセルフトークを繰り返し続けることによって自然と『自分は頭が良い』というセルフイメージが出来上がっていきます。
しかし、知っての通り、大抵の親は子供のポジティブなセルフイメージを形成することが難しいのです。
なぜなら人はポジティブな面より、ネガティブな面がずっと気になってしまうからです。
「どうして勉強をしないんだ」とか「なぜできないんだ」とネガティブな言葉かけをしてしまうことの方が多い傾向があります。
そして子供は思春期を迎える年頃にはセルフイメージが確立しています。
この時期に『勉強をしなさい』といっても反抗して勉強しないことがあります。
その理由のひとつとして子供が『自分は勉強ができないから勉強しても意味がない』などというセルフイメージが出来上がってしまっているという理由があったりするのです。
相手にポジティブなセルフトークの影響を与えたいならまずは自らがポジティブなセルフトークをする必要があります。
「自分のセルフトークをマネジメントすること」で「初めて相手のセルフトークをマネジメントできる」のです。
セルフトークを変えるとどのような効果がある
セルフトークを変えると自分のセルフイメージを変えることが出来ます。
セルフイメージを変えることができるということは
- 消極的な人が積極的になる
- 自信がない人が自信に満ち溢れる
といった感情の状態に影響を及ぼします。
「感情」に影響を及ぼすということは「行動」にも影響を及ぼし、さらに「仕事」や「人間関係」にも影響を与えます。
最終的には現実を大きく変えることになるのです。
セルフトークをどうやってマネジメントするのか
セルフトークを建設的にマネジメントしていくには以下のステップがおすすめです。
2.気になるセルフトークについて検証する
3.理想的なセルフトークに変える
それぞれ解説していきます。
1普段のおこなっているセルフトークを観察してみる
まずは普段おこなっているセルフトークを観察します。
比喩的な例えですが自分の言葉を他人の話声に耳をすませて聞くような感覚です。
自分のセルフトークについて観察することによって
- 自分を冷静に客観的に判断できる
- 無意識で行っているネガティブなセルフトークにも気づくことができる
といったメリットがあります。
2気になるセルフトークについて検証する
自分のセルフトークを観察したら次は気になるセルフトークを検証してみます。
気になるセルフトークというのは脈絡がはっきりしていないセルフトークです。
例えば「私は仕事ができないから」といった否定的な自己評価をするようなものです。
こういう否定的なセルフトークには否定的なセルフイメージが隠れています。
「なぜ私は自分を仕事をできないと思うんだろう?」とネガティブなセルフトークの元になっていることを検証するのです。
そしたら「〇〇さんに言われたから」とか「あの仕事でミスをしたから」とかネガティブなセルフイメージになった要因と思われる部分が出てきます。
そしてその要因に対して「〇〇さんに言われたからってなぜ仕事が出来ない」ということになるんだろう?とまた検証するのです。
そうするとネガティブに偏ったセルフイメージがだんだんと崩れてくるのです。
ポジティブなセルフトークに変える
マイナスになっているセルフイメージを検証したらそれをポジティブな方向に変換していきましょう。
ポイントはすこしずつポジティブに変換していくことです。
今まで「私は仕事ができない」というセルフトークをおこなっていた人が「私はとても仕事ができる」といふうに自己評価を大きく変えても無意識的に抵抗を覚えます。
それよりも「今回の仕事はうまくこなせるかもしれない」とか「私は少しずつ確実に仕事が出来ているようになっている」というふう少しプラスになる言葉を使います。
こういった少しプラスになる言葉を使うことによって現状のセルフイメージの抵抗が起きることがなく、着実にプラスに向かうセルフトークをおこなうことができます。
やがてこのセルフトークを繰り返していくと、やがて仕事をこなせるようになり、セルフイメージが『私は仕事が出来ない』から『私は仕事ができる』に変わっていくということです。
セルフトークはほんの些細な意識で変えることが出来ます。
最初は根気がいりますが自分を見つな直す機会として、日々マネジメントしてみてください。