目標達成を左右するキーワード『コンフォートゾーン』とは?

自己啓発や心理学などに精通している人はコンフォートゾーンという言葉を聞いたことがないでしょうか。

コンフォートゾーンは直訳すると「快適な、居心地のよい場所、環境」という意味です。

生命があるものはもちろん、誰もが無意識的にコンフォートゾーンを持っています。

コンフォートゾーンをコントロールすることによって目標達成を容易にしたり、パフォーマンスを大きく飛躍させることができます。

そこで本記事では

  • コンフォートゾーンの概要
  • コンフォートゾーンの仕組み
  • コンフォートゾーンの抜け出し方

などを解説していきます。

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コンフォートゾーンとは?

冒頭で説明したように『コンフォートゾーン』とは「comfort」(安楽、快適)「zone」(地帯、領域)などを直訳して『快適な、居心地のよい場所、環境』というような意味で用います。

コンフォートゾーン(英語:Comfort zone)とは、「快適な空間」を意味する語である。心理学などでは、ストレスや不安が無く、限りなく落ち着いた精神状態でいられる場所を指す。また、天文学の世界では、生命が存在する可能性があるハビタブルゾーンの別名である。建設業界でも快適性評価に関連して使用されることがある。

ソーシャルワークの研究家ブレネー・ブラウンは、「私たちの不安、欠乏、および心の傷つきが最小限に抑えられている場合 - 私たちが十分な愛、食べ物、能力、時間、賞賛を得ることができると信じられる場所。そういったものが整えられている場所の事である」と説明している。

上記の引用から察するにコンフォートゾーンは本能的にも精神的にも、また社会性などあらゆる面において、安心や居心地の良さを感じる環境と解釈することができます。

コンフォートゾーンの見分け方

コンフォートゾーンは感覚的に認識されるものです。

  • 安心感や安定感、気楽さや心地よさを感じる
  • 生きるうえで必要な需要が満たされている

といった条件が満たされてればそれはコンフォートゾーンといえます。

逆に言えば上記の条件から外れていれば「コンフォートゾーンから外れる」などといった表現をしたりします。

コンフォートゾーンから外れると

  • 不安や恐怖などの不快な感情を感じる
  • 生きるうえで必要な需要が満たされない

といったことがあります。

例えば『夏の猛暑日』だと大抵の人にとってコンフォートゾーンは『空調の効いた屋内』でしょう。

猛暑日に外にいると『高い気温』と『強い日差し』などで肉体的にも精神的にも不快です。

しかし、『空調の効いた屋内』だとこれらの不快感を感じることがなく、落ち着いて過ごすことが出来ます。

人はコンフォートゾーンを広げようとする欲求がある

人間はコンフォートゾーンを拡大しようとする欲求があります

人にとって最初のコンフォートゾーンは『母親の胎内』です。

胎児にとっていうまでもなく『母親の胎内』が最も安心できる環境です。

しかし、胎内で成長していくうちにやがて自ら母親の胎内から出ていこうとします。

いわばそれまでのコンフォートゾーンから抜け出そうとするのです。

そしてこの世に生を受け、『新しい環境』へとコンフォートゾーンを開拓することになります。

このように人はコンフォートゾーンを周期的に広げたり、移り変えたりします。

  • 入学、進学、就職、転職などのイベント
  • 引越しなどの環境の変化
  • 人間関係の変化

などでコンフォートゾーンは絶えず変化し続けます。

はじめてランドセルを背負って小学校に登校した時はかなりの不安を覚えたはずです。

しかし、ある程度の期間が過ぎると友達ができたり、学校の環境にも適応できて『学校の環境』がコンフォートゾーンになります。

進学するとクラス替えなどでまたコンフォートゾーンが移ります。

赤子から成人するまではコンフォートゾーンの変化は非常に激しい期間ともいえますね。

コンフォートゾーンとパフォーマンスの関係性

人はコンフォートゾーンにいることによって高いパフォーマンスを発揮することが出来ます。

理由はシンプルでコンフォートゾーンから外れるとパフォーマンスに集中できないからです。

分かりやすい例が『緊張』です。

コンフォートゾーンから外れると肉体的にも精神的にも緊張します。

心拍数は上がり、筋肉は緊張し、呼吸も浅くなります。

不安感が増し、思考がまとまらなくなり、思ったようなコミュニケーションが取りづらくなったりします。

こういった不快感が気になってパフォーマンスに集中できなくなるうえに非常に疲れやすくなります。

したがって高いパフォーマンスを維持するのであればなるべくコンフォートゾーン内で活動することがベストといえます。

コンフォートゾーンが足枷になることがある

コンフォートゾーンはメリットばかりではなく、その存在が足枷となることがあります。

よくあるのは『目指している目標』と『コンフォートゾーン』との葛藤です。

よくある例だと『本当に自分のやりたい仕事に転職したい、独立したい』けれど『今の仕事は収入も安定してるし、人間関係も問題ない』といったようなことです。

本当の望みとしては『やりたい仕事』をしたいのに『居心地のよい現状の職場』というコンフォートゾーンが足枷になってしまうのです。

その他にも人間関係もよくコンフォートゾーンによる足枷があります。

恋愛だと『好きな人に告白して付き合いたい』けれど『今の関係を崩したくない』といったようなことです。

望んでいることは『恋人関係』なのに『友達関係に居心地のよさを感じてしまっている』というパターンですね。

このように人生において『目指している目標』と『コンフォートゾーン』との葛藤は多く遭遇します。

コンフォートゾーンから抜け出すには

コンフォートゾーンから抜け出すきっかけは以下の3つの要因があげられます。

・環境の変化
・目標に対する非常に強い欲求
・自己評価の変化

それぞれ解説していきます。

環境の変化

おおよその場合、コンフォートゾーンが変わるきっかけは環境の変化です。

先述にもあったように、進学したり、就職したり、人間関係が変わったりするとそれに応じてコンフォートゾーンも変化するからです。

逆をいえば自発的に環境を変化させることができればコンフォートゾーンを望んだ方向にコントローすることが出来ます。

例えばお金持ちになりたいのであれば『お金持ちが好むコンフォートゾーン』に近づけば良いのです。

富裕層が住む街に引っ越したり、エグゼクティブ向けのイベントなどに参加するのも良いかもしれません。

目標に対する非常に強い欲求

強い欲求もコンフォートゾーンを抜け出すきっかけになります。

強い欲求を感じているとコンフォートゾーンを出る時のストレスを感じづらくなります。

意識のフォーカスが『目標を達成した時』に向いているからです。

子供が親からご褒美をもらうために、それまで苦手だった勉強を頑張って好成績をもらうといった例と同じ原理です。

しかし、強い欲求だけではコンフォートゾーンを出るには不十分な場合があります。

コンフォートゾーンを出て欲求を達成しようとする為には『目標を達成できる確信』がある程度必要だからです。

確信を抱くには後述する『自己評価』が関係してきます。

自己評価の変化

最も顕著にコンフォートゾーンが変化しやすいのが自己評価の変化です。

自己評価とは『自分はこういうものである』というアイデンティティともいえます。

私は『運動が得意』で『数学が苦手』だと自覚する人は体育の授業が心地よくて、数学の授業は一刻も早く終わってほしいと思ったことでしょう。

しかし、なんらかのきっかけで『数学に対する苦手意識が払拭される体験』をしたらどうでしょう。

例えば、数学について分かりやすく楽しく教えてくれる先生に出会えたり、数学のある特定の公式や方程式などが理解できたといったような体験です。

すると『私が数学が苦手だ』という自己評価から『私は数学が得意かもしれない』というアイデンディティに変わります。

すると以前は『できることなら参加したくなかった数学の授業』が『少し興味を持って参加できる授業』に変わります。

このあと、もし数学で好成績を取り、『私は数学が得意だ』という自己評価に変わればより数学の授業がコンフォートゾーンになります。

このように自己評価はコンフォートゾーンと密接な繋がりを持っています。

自己評価を変えるには

コンフォートゾーンから抜け出す手段として自己評価を変えることも有効としましたが自己評価は『体験』だけで決まるわけではありません。

例えば『他者からの評価』も少なからず自己評価に影響します。

特に幼少期から思春期ぐらいまでは『親からの評価』に強く影響されます。

あとは『自己評価を意図的に変えること』も出来ます。

おおよその人は自己評価を『体験による評価』と『他者からの評価』から決めていますが『自己評価』は自分で意図的にコントロールすることが出来ます。

自己評価を意図的にコントロールするには『アファメーション』もしくは『インカンテーション』というテクニックがおすすめです。

アファメーションやインカンテーションは潜在意識から自己のアイデンディティに変化を起こすことが出来ます。

詳しくはこちらの記事で解説しています。

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