自己理解を深める方法をコーチング的アプローチで解説
本当の自分ってなんだろう・・・
自分のやりたいことが分からない・・
どうやったら自分のことを理解できるようになるんだろう

自分のことなのによく分からないと感じることがよくありますよね。

代表的なことは『やりたいことが分からない、自分らしさが分からない』といった自分のニーズやアイデンティティ、パーソナリティに関わることです。

プロコーチの観点で論ずれば、『私は自己を完全に理解しています』という人はいません。

ということは多少のニーズの差はあれど、誰しもが自己理解を深めたいと感じているはずです。

そこでこの記事は

  • 自己理解とはなにか
  • なぜ自己理解が難しいのか
  • コーチング的アプローチで自己理解を深める方法

などを解説していきます。

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自己理解の一般的な定義とは

一般的に定義されている自己理解とは、自己を構成するあらゆる要素の理解をより深めることとされています。

ここでいう自己を構成する要素とは、

  • 性格、アイデンティティ
  • 価値観
  • 物事の考え方、捉え方
  • 能力、性質

などがあげられます。

人間関係や環境などなんらかの変化がきっかけで

苦手だったものが実は得意と感じるようになったとか、価値観や考え方が変わったなど自分の内面や評価の変化を自覚したことがあると思います。

これはある種の自己理解をしているとも言えますね。

自己理解が深まるとどんなメリットがあるか

自己理解が深まると以下のようなメリットがあります。

・自己の本当のニーズが分かる
・自分の決断に自信や確信がもてるようになる
・人間関係が楽になる
・自己の能力や性質を客観的に判断できるようになる

それぞれ解説していきます。

自己の本当のニーズが分かる

自己理解のメリットとしてよくあげられるのが自己の本当のニーズが分かることです。

いわば自分が無意識的に求めているもの、やりたいことが自覚できるようになるということですね。

本当にやりたいことを自覚できることということは、人間関係や社会での生き方を始め、人生でのあらゆる選択肢を迷いなく能動的に選択できるようになります。

自分の決断に自信や確信がもてるようになる

自己理解を深めることで自分の決断に自信や確信がもてるようになります。

なぜなら自己理解が深まると、自分の決断に対して、価値観や能力など自分らしさに見合っているかを客観的かつ冷静に判断できるようになるからです。

自己理解が深まれば深まるほど、迷いや戸惑いが少ない人生になるとも言えます。

人間関係が楽になる

人間関係が楽になることも自己理解を深める大きなメリットです。

自己理解ができている人は自分の性格や価値観など人間関係に影響する資質を理解しているので、自分らしさにあったコミュニケーションをとることが出来ます。

逆に自己理解が浅い程、コミュニケーションに苦手意識があったり付き合う相手によって振る舞いを変えてしまったりと人間関係がストレスになることが多いです。

自己の能力や性質を客観的に判断できるようになる

自己理解ができていることは自己の能力や性質を客観的に判断できるようになります。

自分のことを客観的に判断できるということは、どのような状況や判断においても自分にとって理想的な判断を下すことができるということです。

例えば、新しいことに挑戦する時にその挑戦が自分の能力や性質にあっているか、どのように事が進むのかなどニュートラルに予測することもできます。

コーチングからみた自己理解

ここからはコーチとして活動している筆者が、実際にクライアントと接している経験のなかでの自己理解というテーマについて伝えていきます。

筆者は自己理解というのを大まかに『顕在的自己理解』と『潜在的自己理解』に分けています。

顕在的自己理解

顕在的自己理解は簡単に言えば、今はっきり自覚、認識している自己を理解することです。

『あなたの性格、能力、性格、長所や短所、価値観などについて教えてもらえませんか?』

と聞かれてすぐに頭に浮かんで答えられるようなことを認識することです。

『私は真面目だとよく言われるし、一度取り組んだことは徹底的に取り組む根気強さがある。
けれど面倒くさがりな面もあり、自分が興味を持ったことには能動的に取り組むべきだという価値観を持っている』

といったように事細かく浮かぶまでまではいかずとも、2、3ワードぐらいは自己を表すワードが浮かぶはずです。

大抵の人はこの顕在的自己認識をまぎれもない自分だと認識していることが多いです。

潜在的自己理解

潜在的自己認識とは顕在的自己意識とは逆で認識、自覚できていない自己を理解することです。

つまり自分自身が自覚、認識できていない自分を知るということ。

心理学などに精通している人は潜在意識というワードを聞いたことがあると思いますが
人が普段意識的に自覚認識できている領域は全体の5%〜10%程度と言われています。

つまり、90〜95%は意識的に自覚できていない領域があるということです。

これは自分が認識している自己も例外ではなく、この観点で言えば自分のことなのに自分のことがほとんど認識できていないということになります。

本当の自分が知りたい、本当の自分の目的が知りたいという感覚はこの認識できていない潜在的自己を知りたいということに当てはまります。

コーチングではクライアントのこの潜在的自己を非常に重視し、コーチングのなかでクライアントがこの潜在的自己理解に至ると満足度の高い内容になったといえるのです。

どうすれば自己理解が深まったといえるのか

自己理解を深めるには先述した潜在的自己理解をおこなうことです。

つまり、今まで自覚していなかった自己の無意識的な部分を理解するということです。

潜在的自己理解に至った時には

『自分は〇〇だと思っていたけど実は〇〇だったんだ』

『自分は〇〇の才能があるかもしれない』

といった気づきが起きて体感的に腑に落ちる感覚を得られます。

しかし、今まで自覚していなかったことにすぐに気づくことなんてできるのか?と思うでしょう。

そこでここから潜在的自己理解のコツをお伝えします。

コーチングからみたおすすめの自己理解の方法とコツ

コーチング的観点でいうと自己理解の方法やコツは以下があげられます。

・診断ツールを利用する
・専門家のサービスを受ける
・普段無意識におこなっていることを観察してみる
・ひとりの時間を作る

それぞれ解説していきます。

診断ツールを利用する

一般的かつ、一番手っ取り早いのが自己理解を目的とした診断ツールを利用することです。

自己理解を専門とした団体などが、オンライン上で無料で診断できるツールなどを案内しているものを利用する方法です。

どのツールも心理学など学理的根拠をロジックに作成されているので心理テストのように自己理解をすることができます。

専門家のサービスを受ける

一番自己理解に近づくのは自己理解の専門家のサービスを受けることです。

先述した自己理解を専門とした団体がカウンセリングなどを通して自己理解をサポートしてくれます。

その他にも、コーチやカウンセラー、セラピストなど対話を通して心理的なサポートをするサービスも自己理解の良い手助けになります。

筆者を含め、こういった心理系の専門家は対話を通してクライアントの無意識的な部分を感知することに秀でているからです。

普段無意識におこなっていることを観察してみる

無意識におこなっていることを観察するとはどういうことかというと、頭で考えずに衝動的、感覚的におこなっていることを観察するということです。

普段、我々はほとんどの物事を無意識下で処理しています。

例えば、今あなたに『呼吸に意識を向けてください』と伝えると自分が吸う、吐くを通して肺から空気が出入りしていることが感じられると思います。

意識を向ける前は『吸うぞ、吐くぞ』と意識して呼吸してたわけではありませんし、肺を出入りする空気の流れは感じなかったですよね。

次に『身につけている衣服の感触』に意識を向けてくださいというと、今身につけている衣服が肌に触れている感覚に意識が向きます。

人によっては『暖かいな、柔らかいな』と感覚的な情報が意識に上がると思います。

何が言いたいのかというと、人は外側から入ってくる情報のほとんどを無意識下で処理しているということです。

そしてどう反応し、どう行動するかも、無意識がおこなっていることです。

雨の日に気持ちが下がるのは当たり前だと思いがちですが、生理的な反応ではありません。

ただ無意識的に雨=憂鬱という紐付けをしているだけです。

子供の頃は長靴を履いて水たまりに飛び込んではしゃいでいたという人もいるでしょう。

では瞑想のように自分の無意識を観察していて自己理解へと至るのか?と思うでしょうが、より深い自己理解のきっかけは第三者があなたを興味深く観察するように自分自身を観察することなのです。

ひとりの時間をつくる

ひとりの時間をつくることがなぜ自己理解に繋がるかというと、普段何気なくおこなっている自分の無意識に気づきやすいからです。

逆に他者との関わりのなかだと、付き合う相手や空気に合わせたり、相手の反応や発言に反応するなどして自分らしさという輪郭が曖昧になりがちです。

おすすめは普段おかない環境に身を置いてみることです。

よく『自分探しの旅をする』などと言いますが、これは旅を目的にすることが自己理解に繋がるというわけではありません。

旅をすることで新しい経験、体感し得られた気づきを経て自己理解へと繋がるということです。

旅というスケールとまでいかずとも何か新鮮な体験を通して先述した無意識の観察をしていると小さなところから自己理解へ繋がっていくでしょう。

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