



プロコーチとして活動を始めると誰しもこのような壁に必ずぶつかります。
筆者もコーチとして活動をしてきましたが、最初のクライアントを集客できるようになるまでに年単位の月日を必要とする程空回りしてきました。
そこで本記事は筆者の実体験を本に
- コーチング集客の難しさや課題
- コーチング集客におけるポイント
- コーチング集客の具体例
などを解説していきます。
また本記事とは別に、筆者のコーチング集客におけるよくある具体的な失敗談を記載しているのでそちらも参照ください。
『コーチングで独立したい人』に向けて私の独立失敗談を語ります
目次
コーチング集客が難しい理由
コーチング業界における集客は他の業界と比べ、特に難しい理由が3つあります。
・コーチングの需要が少ない
・コーチング業界のイメージが不鮮明
・業界における競合が多い
それぞれ解説していきます。
コーチングの需要が少ない
日本の市場はコーチングの需要が非常に少ないです。
よくコーチング集客に悩むコーチの相談にのっていると、筆者は必ず
『あなたの周りでコーチングを受けている人はいますか?』
という質問をします。
すると経営者など極一部の層を除き、ほとんどの人がコーチングを受けている人がいないと答えます。
つまり、世の中でコーチングを受けたいと思っている人は非常に少ないということです。
医療業会だと、例えば身体の不調を感じれば病院に行ってお医者さんにみてもらうというのは一般的に認知されていることです。
だからお医者さんが院を開いていれば、競合の差はあれ広告もなにも出さなくとも患者さんが来院することもよくあります。
しかし、コーチング業界はそうもいきません。
そもそもコーチングというサービスがどういう時に、どんな欲求や問題解決をしてくれるのか世間一般的にはよく理解されていないのが現状です。
コーチング業界のイメージが不鮮明
コーチング業界は他業界と比較して新しい業種に属する為、未だ一定のイメージが定着していないのも向かい風です。
先述したコーチングの需要が少ないことと関連しますが、コーチングの必要性が分からない人が多いだけにコーチング=怪しいというイメージを持っている人が一定層いるのも事実です。
これから活動するコーチは人によって異なる業界イメージをうまく切り分けながら、コーチングの価値を伝えていかなければなりません。
業界における競合が多い
コーチング業界は他業界と比べて圧倒的に競合が多いです。
つまり、世の中のコーチングを受けたい人より、コーチングを提供したいコーチが圧倒的に多いのです。
ただでさえ、コーチングの価値を理解してコーチングを受けようと思っている人が少ないのに、その少ないパイをコーチ同士で取り合っているのが現状です。
したがってただコーチングの看板を構えているだけではクライアントはまず集まってきません。
これから活動するコーチは他のコーチにはない独自性や価値などを伝え、選んでもらう仕組みを工夫をしていかなければなりません。
コーチング集客はどのマーケティング手法が良いのか?
コーチング集客においてよくあげられているのが以下の方法です。
- ブログやホームページ、SNSなどで情報発信する
- Web上で掲載できる広告を利用する
- ココナラなどのポータルサイトを利用してコーチングサービスを売る
- 名刺交換会などのイベントに参加し、営業活動をする
これらの手法はそれぞれ独自の手法があり、細分化できますが大枠でまとめれば上記のような傾向に分けることができます。
筆者はコーチとして活動する上で数年かけて上記の手法を一通り試しました。
そうした上での結論は『コーチング集客において上手くいくマーケティングノウハウはない』ということです。
コーチング集客はノウハウではなく、価値の伝え方を意識する
コーチング集客は色々なマーケティングノウハウを学ぶより、自分のコーチングの価値が最高に伝わりやすい形を考えることが重要です。
どういうことかというと、そのコーチによってコーチングの価値が伝わりやすいマーケティング活動は異なるからです。
筆者は現在、このブログを中心としたいわゆるコンテンツマーケティングという手法に落ち着いています。
しかし、コーチング集客に悩む人に同じ手法を勧められるわけではありません。
色々な手法をかじった経験の上で、このやり方が一番価値が伝えやすいなと結論になったのです。
他にも集客がうまいコーチに直接会ってきましたが
- 自主イベントを開催し、そこでクライアントを集客している
- 独立前にできていたコネを通じて紹介で集客している
- 電子書籍などを出版し、ファンになってくれた読者にコーチングを提案している
などそれぞれ上手く行っている例はバラバラでした。
コネのある人は影響力を持っている人に紹介してもらえると、相手は先入観なしにコーチングに興味を持ってくれます。
コミュニケーション能力に自信のある人はイベントを企画するなど、定期的に人が集まる環境を作っていればコーチング集客に繋がります。
知識や経験が豊富な人はその情報をなんらかの形で発信すれば、イメージアップにも繋がり価値が伝わりやすいです。
したがってコーチング集客を始める前は自分の持っている強みを棚卸し、それが理想的な形で伝わる形は何かということを考えることが推奨されます。
コーチング集客が上手くいっているコーチの特徴
ここからは筆者が実際に会って集客が上手く行っているコーチの共通点をあげると以下の要素があげられます。
・独自の専門性を持っている
・自分のクライアント像が明確である
・自身のコーチングの価値にゆるぎない自負がある
それぞれ解説していきます。
独自の専門性を持っている
うまくいっているコーチほど独自の専門性を持っていることが多いです。
- 嫌なことを好きになるくらいやる気、モチベーションを引き出すメンタルサポートに特化したコーチ
- コーチング集客に悩むコーチのマーケティングをサポートするコーチ
- 年収を2倍以上にするお金の専門コーチ
などそれぞれ特定の領域によって独自の専門性をアピールしているコーチが上手くいく傾向があります。
これはコーチングを受けるクライアント側にとって得られる結果や価値がイメージしやすい
メリットがあります。
したがって他のライバルコーチと差別化でき、選んでもらえるきっかけになります。
自分のクライアント像が明確である
上手くいっているコーチほど自身のコーチングがどのようなクライアントの助けになるかを心得ています。
クライアント像が明確であればあるほど
- クライアントが抱えている悩みや問題、欲求
- クライアントが求める成果、結果
などが明確になり、マーケティング上でコーチングの価値の訴求やサービスの構築がしやすくなります。
自分の理想のクライアントが何に悩んでいて、その人がコーチングを受けてどういうプロセスを経て変化していくのかをイメージしやすいからです。
自身のコーチングの価値に揺るぎない自負がある
うまくいっているコーチほど自分のコーチングに一定の自負を持っています。
コーチ自身のコーチングに対する自信と集客は一見関連性のないように思われがちですが、実は密接な関連性があります。
なぜかというと自分のコーチングの価値に自信がないコーチほど、集客におけるマーケティング活動が消極的になるからです。
それ以外にも
- コーチングを提案することに不安感や恐怖感を感じる
- コーチングの価格を本来より低く見積もったり、無料で提供してしまう
- 集客におけるマーケティング活動でコーチングの価値をどう伝えたら良いのか分からなくなる
といった障害にぶつかります。
コーチ自身のコーチングに対する自信がコーチングビジネスの明暗を分けるといっても過言ではないくらいです。
コーチング集客ができるようになる為のコツ
ここからは筆者の経験やコーチング集客が上手くいっているコーチから聞いたコーチング集客のコツを記していきます。
コーチング集客のコツは以下の2つです。
・コーチングを売ろうとしない
・クライアント像とエビデンスを搾る
それぞれ解説していきます。
コーチングを売ろうとしない
コーチング集客をうまくやるコツはコーチングを売ろうとしないことです。
コーチングを受けてもらう為に集客をしているのに何を言っているのだと思うかもしれません。
なぜコーチングを売ろうとしてはいけないのかというと、先述したように世間一般ではコーチングの需要が少ない上にコーチングの価値を理解できていない人が大半だからです。
例えば、なぜお医者さんに診療してもらいたいと思うのか?
それはお医者さんに診てもらうことによって今抱えている病気や怪我の痛みや辛さから解放される可能性が高いという連想が紐づいているからです。
しかし、世間一般の人はコーチングを受けることによって受けられる恩恵がイメージできません。
そんな何がメリットか分からない業界のサービスをお金と時間を投資してまで受けたいと思う人はなかなかいないでしょう。
では何を売れば良いのかというと、コーチングを受けることによって得られる成果です。
先のお医者さんの例だと、病気や怪我から解放され、健康的に日々を過ごしている未来の自分のイメージなどが言えます。
コーチングを受けると
- コミュニケーションが円滑になり、人間関係が楽になる
- 収入が上がり、経済的に豊かになる
- モチベーションが上がり、毎日が生産的に過ごせるようになる
など、できるだけ聞いた人がその恩恵を受けてポジティブな変化を受けた未来の自分をイメージできるように伝えることがコーチングの価値を伝えるポイントになります。
クライアント像とエビデンスを絞る
クライアント像とエビデンスを絞ることもコーチング集客において重要なことです。
つまり、誰の為にどのような成果を届けたいのかを明確にする必要があります。
コーチングはそのサービスの性質上、価値を伝える時に抽象度が高くなりがちです。
例えば
『コーチングを受けることによってモチベーションが上がり、目標達成ができるようになります』
という訴求をしたとしても、人によってモチベーションが上がるイメージも目標達成のイメージもそれぞれ異なります。
抽象度が高いと幅広い層に当てはまる表現になりますが、コーチングを受けるか検討している人からすれば、そのコーチングが自分のニーズに適しているかは判断が難しいところがあります。
ですが、
『部下とのコミュニケーションに悩んでいる管理職の方へ、コーチングを受けると部下とのコミュニケーションが円滑になり、部下のモチベーションも引き出せて業績も上がります』
とクライアント像と得られる成果を明確にした表現にしたらどう伝わるでしょうか?
上記の表現もまだ抽象的な要素がありますが、少なくとも部下とのコミュケーションに悩む管理職の人は前のめりになって関心を持ってくれると思います。
このサービスは自分の問題を解決してくれるかもしれないという期待が持てるでしょう。